サマソニ東京1日目

 今年はそれほどメンツ的に燃えるものがなくて、見たバンドのほとんどはCD持ってない状態だったし、行きの電車の冷房でなんだか風邪っぽくなっちゃったりもしたけど、行ったら行ったで楽しかった!特にTV On The Radio、最高です!

 すごく人が良さそうな若いにーちゃんのギターヴォーカルと、とってもかわいくてちょいセクシーなベースとドラムの3人組。曲もなかなかよいし"Oh Yeah"なんかキラーチューンだと思うけど、ちょっと単調。でも、30分くらいのライブなら勢いで楽しめるかな。ヴォーカルの声はいいのです。

 急遽決まったサマソニで、持ち時間は30分。それでもよかった!ほんと没頭してノレる。去年の来日時とは違って、ドラムなしの2人編成。ビアンチがギターやベース、キーボードを弾きながら歌うというスタイルでした。アレンジも前回とはずいぶん違ってて、ギターとかでアクセントを付けてた。The Subwaysと比べたりしたらThe Subwaysがかわいそうだけど、曲のアクセントの付け方とかはほんとうまい。3世紀分くらい差があるな。

  • The Departure

 デビューシングル聴いたあたりから、「ポスト・フランツ」と見ていたバンド。ライブ自体は2本のギターが効いていて、ギターでライブにメリハリを出せる。ただ、今回曲をまとめて聴いてわかったけど、メロディがよくない、このバンド。思い返してもほぼどんなメロディか覚えてない。blurみたいにたいして美メロがなくても大成したバンドはあるけど、これはちょっと厳しいかもしれない。

 これが最高!去年ネットで試聴して気にはなっていたんだけど、そのときの印象は最近流行のポストパンクという感じだった。でも、このギターの一人以外全員黒人のバンドは、そういうポストパンクとか言う枠に収まらない「黒人のロック」という感じ。確かにちょっとThe Raptureとか思わせる曲もあるんだけど、曲の幅はもっと広い、それでほぼ後ろを向いている黒人のベースとドラムがつくりだすリズムがすごい!けっこうふつうのロック的なフォーマットの曲のようなんだけど、このリズムが決定的に違う。最後には白人のメンバーが人間リズムマシーンとなった曲も披露。最初から最後まで、ほんとオリジナルなライブだったと思う。今年のサマソニのMVPです。

  • Arcade Fire

 ネットで試聴したときはいまいちピンと来なかったんだけど、今日はピンと来た!ピンと来たを超えてビビっときた!8人編成の大所帯のバンドで、同じカナダのBroken Social Sceneとかを思い起こさせるけど、あっちが大人の余裕的なアンサンブルを聴かせるのに対して、こっちは劇団的というかミュージカル的というか、大所帯ならではのうるささと盛り上がりがある。特にパーカッションのやつなんてオーバーすぎて疲れきってるし、最後はギターを邪魔しまくるだけ。でも、そういったこと含めて楽しめたのが今日のライブ。にぎやかだけど明るいわけではない雰囲気なんかも独特。

 実はライブ見るの3回目。3回も見た海外のバンドってMewくらいかも。個人的にMewのライブに関しては"Am I Why?"の「ファーラー」の部分と、"Comforting Sound"とバックの映像を見れれば満足。というわけで、とりあえず満足できた。新曲はちょっとヘヴィーな感じを狙いすぎて透明感を消しちゃっているような気がするのも多かったけど、まあ前出の2曲があればライブとしては満足。ちなみにComforting Soundのバックの映像はちょっと変わってたかな。人形の数が増えていたような・・。あと、新曲?の猫人間女性コーラス隊(トラも含む)がとっても不気味。顔は猫なんだけど口は人間の口なの。もう1回見たい。

 Mewで今日の予定はまあ一応果たしたんだけど、TV On The Radioがあれだけいいんなら、ってことで、同じく黒人バンドのThe Rootsへ。ヒップホップ的な音楽だけど、あくまでも生楽器のバンド編成。そしてそれにジャズっぽさも加わる。そんな感じのライブで、これまた楽しい!ドラムともう一人ドラムセットに近いような規模のパーカッションの人がいるんだけど、この二人の生み出すリズムがまた絶品。さらに曲の中にそれぞれの即興的なソロをおり混ぜていて、ライブの完成度はほんと高かったと思う。まあ、少し変化が多すぎて、もうちょっとそのまま踊らしてくれ、ってのもあったけど、非常に楽しいライブでした。

 帰ろうかとも思ったけど、去年(2日目参加)に引き続いて、一回もマリン行かずして買えるのもなんだなと思い、スタンドの2階でNine Inch Nailsをちょっとだけ見る。確かに迫力はあるし、かっこいいんだけど、、少しトレントが恰幅がよくなって健康的になっちゃってるのがなんか・・・。こういう曲はもうちょっと暗い感情に満ち満ちたイメージが欲しい。というわけで、風邪っぽくもあったし5曲くらいで帰ってきた。


  今年はリストバンドも自分でつけるスタイルになって、すぐ通過できたし、メッセが広くなって、去年や一昨年よりも動きやすかった。見たアクトにもよるんだろうけど、今年が一番ラクだった気がする。だんだんマイナーなのを選ぶようになっているからかもしれないけど。