名作再訪『遠すぎた橋』

 ようやく仕事も一段落してワールドカップも終わったってことでビデオで『遠すぎた橋』を見た。連合軍の失敗した作戦であるマーケット・ガーデン作戦を描いた映画でで、ショーン・コネリーマイケル・ケインジーン・ハックマンアンソニー・ホプキンスロバート・レッドフォードと豪華スターが出まくり。
 ただ、失敗した作戦ということでむかしの戦争映画の爽快感みたいのはないし、豪華スターもけっこう誰が誰だかって感じでスターの演技を味わうような映画でもない。
 それでも,この映画は個人的には買い。まず、空挺師団がパラシュートで降下するシーンが最高に素晴らしい!変に兵士1人一人の表情とかをとらないで、とにかく次々と飛行機からパラシュートが落ちてくるのは圧巻。
 それ以外の戦闘シーンも決して派手ではないけど、兵士個人のドラマを無理に入れたりしていないところがよい。
 敵のエリアに降下した空挺師団を救うために、ロバート・レッドフォード率いる部隊の英雄的な突撃によって橋を確保したものの、結局は後続部隊を待つために進撃が止まっちゃうシーンとかは、前線には居ない上官の命令によって命をかけさせられる現代の軍隊の不条理を象徴しているし、この不条理ってのがこの映画のテーマなんだと思う。