桜庭一樹『少女七竈と七人の可愛そうな大人』読了

 今日は一日中鼻水が止まらなかったけど、もうスギ花粉?それともなんか別の花粉かなんかに反応するようになっちゃったんだろうか?
 東浩紀が「論座」かなんかで今年の3冊にあげていたので桜庭一樹少女七竈と七人の可愛そうな大人』を読んでみました。桜庭一樹ライトノベル出身の作家で女性だそうです。
 この本は、母親の野放図な男性遍歴によってうまれた父親もわからない美少女・七竃が主人公で、北海道の旭川を舞台に、彼女と幼なじみの美少年である雪風との交流や母親との葛藤なんかが描かれてる。
 文体的には必要以上に語り手を変えてあったり、体言止めとかを多用しているところが少しライトノベル出身作家という感じがする。でも、古風なところもある小説なので読みにくいということはそんなにないでしょう。
 ただ、個人的には露骨な「少女幻想」みたいなものがちょっと引っかかる。七竃がものすごい美人であると同時に鉄道マニアであったりっていうような設定はなんか抵抗あるし、変にこの社会からと超越したような存在に描こうとしすぎているような気がする。

少女七竈と七人の可愛そうな大人
桜庭 一樹
4048737007


晩ご飯は牛肉のコンソメシチュー