中教審会長に山崎正和が内定したそうで。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070129it08.htm
伊吹文部科学相は29日、1月末で任期が切れる中央教育審議会(文部科学相の諮問機関、中教審)の鳥居泰彦会長(70)の後任に、劇作家で評論家の山崎http://d.hatena.ne.jp/images/admin/markup_url.gif正和氏(72)を起用することを内定した。
2月に開かれる総会で互選により正式決定する。山崎氏は、1989年4月から2年間、中央省庁再編に伴い改組される前の旧中教審の副会長を務めた経験がある。伊吹文科相は、通常国会に提出予定の教員免許法など教育改革関連3法について「中教審に諮る」と明言しており、教育政策全般に詳しい山崎氏の起用を決めたと見られる。山崎氏は京都府出身。戯曲「世阿弥」で岸田戯曲賞を受賞。現在、読売新聞調査研究本部客員研究員でLCA大学院大学長を務めている。
(2007年1月29日15時15分 読売新聞)
個人的にはけっこうまともな人事で、ぜひ山崎正和には教育再生会議の思いつきレベルの提言を冷静にさばいてほしいと思うんだけど、どう考えても安倍首相とその周辺の人物と山崎正和の考えは違うんじゃないかな?
例えば、山崎正和の主張として
「国家は初中等学校における歴史教育を廃止すべきだ。」
というものがあります。
詳しくはhttp://homepage3.nifty.com/~tomikura/book/20000415rekisi.htmlあたりを読んでほしいんですけど、山崎正和は歴史の政治的利用をきらっており、「歴史について教えるとすれば、それは歴史の精神であり歴史認識の面白さであり、認識された事実ではなく、認識そのものの方法のほかにはあるまい」とあるように、歴史によって「日本人としてのアイデンティティ」を構成するような考えには反対のスタンスをとっています。
このへんは安倍首相周辺の教育観とはずいぶん違うのでは?
また、先週の日曜(1/21)の読売新聞「地球を読む」では、「愛郷心や愛国心は人間の内面の問題であり、多くの内面的な価値は教える人の人格に結びついていて、教壇から組織的に伝授するのは不可能に近い」と述べ、「内面的な価値としての倫理を学校で教えることはあきらめ、もっぱら客観的な順法精神の涵養に徹するべきだ」と主張しています。
個人的にはこの意見には大賛成で、結局は「四季のある国、日本は美しい」みたいな意味不明なお題目になってしまう愛国心教育なんかをするよりは、法に関する教育をした方がよい社会ができるんじゃないかと思っていますが、安倍首相のロマンあふれる、いわゆる「美しい国」からすると、このリアリズムはどうなんでしょう?
まあ、なんにせよ山崎正和には期待したいですね。
教育再生会議はDJ OZMAの紅白のビデオを見て「けしからーん!」とか言ってるほどレベルが低いみたいなので。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070120-00000001-mai-pol
晩ご飯は豚汁