ふだんはそれほど邦楽聴かないし、ましてや日本のHIPHOPとかはまず聴かないんですが、このTHA BLUE HERB/LIFE STORYはカッコイイ！
O.N.Oがつくるトラックはそれほど派手さはないけど、細かい所に変化をつけてビートを刻んでいるし、その上に乗るBOSSのリリックも、単に語尾だけで韻を踏むようなものではなくてかなり高度なものになってる。
それほどHIPHOPを聴かない身からすると、HIPHOPのアーティストの自分たちに対するしつこいくらいの自負心とか、70分を越える長さとか、あんま好きじゃないですが、このアルバムは以上の２点がありながらも、そのことがそれほど気になりません。
その理由の一つはトラックのよさなんだけど、もう一つは後半の曲のリリックの良さ。他の平凡なラッパーが自分のメッセージのなさをくだらない自負心や言葉遊びやDISで埋めているのに対して、BOSSにはしっかりとしたメッセージがある。ポエトリー・リーディングに近い"Tenderly"や"この夜だけは"では、少し”青さ”を感じさせるほどのストレートなメッセージを発しています。それでいてトラックがクールなのでクサくはならない。まさに絶妙なバランスだと思います。
