いろいろと各社がとり上げていますが、西日本新聞の次の記事が一番網羅的にでているみたい。
http://qnet.nishinippon.co.jp/entertainment/showbiz/20071030/20071030_006.shtml
審議まとめ要旨 中教審
中教審が大筋で了承した「審議のまとめ」の主な内容は次の通り。【学習指導要領改定の基本的な考え方】
伝統や文化に関する教育や道徳教育を重視。知識・技能を習得し、思考力・判断力を育成するため授業時数を増やす。
【教育課程の基本的な枠組み】
▽小学校の授業時数
算数を6年間で142時間増とするなど国語・社会・算数・理科・体育を全体で約1割増やし、総合学習は週1時間減らす。総授業時数は低学年で年70時間、中・高学年で年35時間増やす。
▽中学校の授業時数
理科、英語を3割増とするなど主要教科や体育の授業時数を増やし、総合学習は週1時間程度減らす。3年間の総授業時数を105時間増やす。
▽高校の授業時数
年間35週、週30時間が標準で、卒業単位74単位以上とする現行を維持。
▽学校週5日制
学校週5日制維持。土曜日活用で地域と連携。
【教育内容の主な改善事項】
▽理数教育の充実
観察・実験など体験的な学習時間を確保。▽伝統や文化に関する教育の充実
国語の古典、音楽の唱歌や和楽器、保健体育の武道などで指導を充実。
▽道徳教育の充実
主体性のある日本人育成のため道徳性を養う。教科化は引き続き検討。
▽小学校の外国語活動
コミュニケーション能力の素地を育成。週1時間で教科とはしない。
【各教科・科目等の内容】
▽国語
(小学校)早い段階で読む機会を増やす。和歌、漢文など古典や詩、伝記などを取り上げる。
(中学校)課題を見つけ、簡潔にまとめて発表する能力を育成。近代以降の作品を取り上げる。
(高校)文章、資料の的確な理解、表現の力を育成。古典に親しむ態度をはぐくむ。
▽社会、地理歴史、公民
(小学校)47都道府県の名称や位置、世界の主な国の名称と位置などを調べる。
(中学校)地図を見る力、近現代史、社会保障、財政の学習を重視。
(高校)世界史は日本史との関連を一層留意。日本史は近現代史、伝統文化の認識を深める。
▽算数、数学
(小学校)高学年でひし形や台形の面積の求め方、中高学年で□を用いた式を指導。
(中学校)新たに確率・統計の領域を設ける。2次方程式の解の公式、球の表面積などを指導。
(高校)数学1は図形と計量、2次関数、数学2は高次方程式、数学3は微分積分などで構成。
▽理科
(小学校)現行で課題選択となっている卵と母体内の成長などを指導。
(中学校)仕事率、イオン、DNAの存在、地球の変動などを指導。
(高校)現行科目の内容や名称を物理基礎、物理、化学などに変更。
▽音楽、芸術
(小学校)生活の中の音に耳を傾けたり、唱歌や民謡を重視。
(中学校)和楽器の使用など伝統音楽を重視。
(高校)伝統音楽を含めた音楽文化を理解。
▽図画工作、美術、工芸
(小学校)鑑賞では意味を読み取り、良さや美しさを判断する。
(中学校)自分の気持ちや伝えたい内容を、色を生かして表現する。
(高校)わが国の美術や文化についての学習を重視。
▽家庭、技術・家庭
(小学校)家庭を大切にする心情をはぐくむ。
(中学校)創造・工夫する力や知的財産を尊重する態度を育成。(高校)生活を総合的にマネジメントする内容を充実。
▽体育、保健体育
(小学校)基礎的な身体能力を身に付けるため、体つくり運動を行う。
(中学校)武道、ダンスを必修化。医薬品に関する内容を取り上げる。
(高校)卒業後少なくとも一つ運動やスポーツを継続できるよう履修。
▽外国語
(中学校)考えを述べることができるようにし、自国や郷土、言語や文化への理解を深める。
(高校)科目をコミュニケーション英語1〜3などに再編成。
▽道徳教育
(小学校)善悪の判断、集団の一員としての役割と責任を指導。
(中学校)法やきまり、社会とのかかわり、人生訓を学んで討論する。
(高校)インターネットでのいじめに対応し情報モラルを扱う。
▽特別活動
(小学校)学級活動は自分たちでルールをつくって守る活動を重視。
(中学校)勤労観・職業観の育成。学校行事で職場体験や奉仕体験。
(高校)生徒会活動で社会貢献を重視。学校行事は奉仕体験を重視。
▽総合学習の時間
(小学校)地域の人々の暮らし、文化や伝統に関する学習活動を例示。
(中学校)職業や自己の将来に関する学習活動を行う。
【教育条件の整備等】
授業時数増加のため教員定数の改善が必要。
教員免許更新制による資質の向上が重要。
2007年10月30日20時31分
見た感じ、みなさん「伝統」がお好きですよね。
あと、中学社会の「社会保障、財政の学習を重視。」という所を見ると、消費税増税の地ならしを中学校教育から行おうという遠大な計画が見えてきます(?)。
そんな中で気になるのが、話題の道徳。教科化見送りはいいとして、
(中学校)法やきまり、社会とのかかわり、人生訓を学んで討論する。
(高校)インターネットでのいじめに対応し情報モラルを扱う。
というのは順番的にも内容的にもこれでいいんでしょうか?
中学で法や社会規範や人生訓に関して討論までするのに、高校では「インターネットでのいじめ」?
「ネチケット」(死語)とかを勉強するんでしょうか?
「情報モラル」っていうと著作権とかについてJASRACの言い分でも学んだりするんでしょうか?さらに「海賊盤撲滅キャンペーン』とか?
「道徳」っていうのも日本では何をさしているか不明な言葉で、最近の新聞がとり上げている「モラルの低下」などを見ると、「他人のことを考えない人が増えた」=「モラルの低下」という図式で、道徳やモラルって言葉を「他人を思いやる心」と同じようなものとして捉えていると思うんだけど、この中教審のまとめの中学生の部分では、そういうレベルを超えた、もっと高次のことをやろうとしています。
これは悪い考えではないと思うけど(学校で勉強する是非は置いて)、高校ではインターネットのいじめに対応するための情報モラル…。
最近の「モンスターペアレンツ」じゃないですけど、モラルってのは歳をとればとるほど低下していうことなのかな?それで中教審の今回のまとめはそれに対応してるってこと?
晩ご飯はチンジャオロースと冷奴