前作「Elephant Eyelash」が大傑作だったWhy?の3rdアルバムが登場。
前作はアングラヒップホップからポップへと大きく舵を切り、ひねくれた音づくりと叙情的なメロディが融合させた素晴らしいアルバムで、今回のアルバムにも期待が高まりましたが、前半は意外とふつう。悪くないけど、Why?ならではのひねくれた感じがなくて少し肩すかしを食らう感じです。
けれども、7曲目の"Fatalist Palmistry"からひねくれてオリジナリティに満ちたWhy?が戻ってくる。コーラスの部分が非常にインパクトのあるこの曲や、ちょっとエレクトロニカっぽい"A Sky For Shoeing Horses Under"、Why?流のバラードとも言える"Simeon's Dilemma"や"By Torpedo Or Crohn's"など特徴のある曲が後半にそろっていると思う。
全体的な変化としてはヒップホップ的なリズムが後退してキーボードによる音づくりがより前面に出てきた気がします。ですから、いわゆるエレクトロニカ系のアーティストがつくる曲に少し似てきた面はあります。この変化をどうとるかは人によると思いますが、個人的には少し面白みがなくなった気がして残念ですかね。
ただ、上にあげた曲なんかを聴くとやっぱりWhy?ならではの面白さはあって、まだまだ充分に楽しめるし、アルバム全体のクオリティも高いです。
ちなみにANTICONのアルバムって日本盤が出ないですけど、なんかあるんですかね?
試聴はこちら↓
http://www.myspace.com/whyanticon
Alopecia
Why?
晩ご飯はマカロニグラタン