無罪率が上昇!

 あんまりと言うかほとんど話題になっていませんが、起訴されたら99%が有罪と言われていた日本の司法にも少し変化が出てきたみたいで。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/26301?c=110

否認被告の無罪率2・9% 昨年、過去10年最高に
2008年6月2日 18:15

 刑事裁判で起訴事実を否認した被告の1審無罪率(一部無罪含む)が昨年、過去10年で最高の2・9%に上ったことが2日、最高裁の集計で分かった。捜査段階の自白調書が証拠とされないケースの増加を示す最高検のデータもあり、各地裁で市民参加の裁判員制度を意識し、証拠評価が厳しくなっていることをうかがわせる。

 最高裁刑事局の集計によると、全国の地裁が昨年、1審判決を言い渡した被告(6万9238人)のうち、公判で起訴事実を否認したのは4984人で、起訴事実のすべてが無罪となったのは97人、一部無罪が48人。

 このうち、殺人、強盗致傷、放火など裁判員裁判対象事件の否認被告は896人で、一部を含む無罪は19人(2・1%)。

 否認被告の無罪率は、1998年から2002年まで1・2−1・9%で推移したが、03年以降は2%台となり、06年は2・6%だった。

 一方、最高検の集計によると、裁判員裁判対象事件の1審で捜査段階の自白調書の任意性(強要や利益誘導などがなく任意に自白したかどうか)が争われ、調書の証拠請求が却下(一部含む)されたのは、05年が119件中3件、昨年は70件中10件。

 富山連続婦女暴行冤罪事件とか志布志事件の影響があるのかもしれないけどこれはいいニュースだと思う。
 特に自白調書が証拠とされないケースが増えているのはいいことですね。
 取り調べの可視化に対して、警察や検察は「信頼関係が破壊され」なんて言って抵抗しているわけですが、自白調書が証拠とされないケースが増えれば、逆に警察や検察が取り調べ過程をすべて録画して提出するようになるかもしれません。
 来年には裁判員制度も始まりますが、『それでもボクはやってない』を見た裁判員などからは自白調書に対して疑問を持つ裁判員も出てくるのではないでしょうか?


 裁判員制度法科大学院とか日本の司法は変化の最中にありますが、この無罪率の上昇にこそ日本の司法が機能しはじめたという大きな変化の始まりかもしれません。


晩ご飯はカレーとキュウイ