Common/Universal Mind Control

 CommonはKanye Westプロデュースの「Be」から聴いていて、その生音の楽器を大事にしたサウンドスタイルとCommonのラップの絡みが素晴らしいと思ったのですが、新作のサウンドはそれとはまったく別もの。でも、かっこいい!
 改めてCommonはすごい人なのですね。
 今作のプロデュースはN*E*R*DでもおなじみのThe Neptunes
 Common本人が「キャリア初の踊れる作品」と言うようにダンサブルで軽快で、なおかつ音楽的にも面白い作品に仕上がっています。Kanye Westも1曲に客演していて、CO-EXECTIVE PURODUCERに名前を連ねていますが、圧倒的にThe Neptunesの印象が強いですね。
 電子音とパーカッションのリズムが独特の浮遊感を生んでいる1曲目の"Universal Mind Control"で幕を開け、3曲目の"Make My Day"から"Sex 4 Sugar"、そしてPharrell Williamsが客演する"Announcement"と、いかにもThe Neptunesらしいクセがありながらポップなサウンド
 そして中盤のヤマ場が6曲目の"Gladiator"。メロウに始まり、激しくなって、それに少し調子の外れたようなトランペットが絡むこの曲は本当にかっこいい!
 後半もストリングスとパーカッションの絡みが面白い"Inhale"に、いかにもダンスフロア向きな感じがする"What A World"と、聴き所十分。
 合計38分ちょいというヒップホップのアルバムしては非常に短いアルバムなんですけど、Commonは毎度のことこの短さがいいですね。
 Kanye Westのニューアルバムでえらい変身しましたが、Commonもまた大変身。そしてカニエと同じく、その変身に十分に成功していると思います。


Universal Mind Control
Common
B001DNQSNG