『ワールド・オブ・ライズ』

 夏とか冬とか時間がある時に限って、あんまり見たい映画をやっていないという状況があるわけですが、今日からリドリー・スコットの『ワールド・オブ・ライズ』が始まったということでさっそく見に行く。
 中東でのテロとの戦いを描いたスパイもので、出演はディカプリオとラッセル・クロウ。ただし、ラッセル・クロウはたんなる太ったおっさんでカッコ良さはまったくなし。
 イスラム原理主義のテロ組織を探り出すために、ディカプリオは現地で身体を張ったアクションをして、ラッッセル・クロウは指揮しておるんだか邪魔しているんだかわからない状況で、それにヨルダンの情報機関のハニ・サラームという男が絡むのが、今までのスパイ映画とはひと味違う所。
 やや脚本に難があって全体的にごちゃごちゃしてはいるのですが、スパイの騙し合い的な面白さはありますし、今までの同じような映画に比べると中東の人びとをきちんと撮ろうとしていると思います(テロの黒幕などについてはステレオタイプですが)。
 ただ、ラッセル・クロウのおっさんがいまいち絡みきれていない感じで、もう少し脚本的に何とかならなかったものかとは思います。
 映像的にはイラクのサマラの街を俯瞰で撮るとことか、ドバイとヨルダンのアンマンの対比などがいかにもリドリー・スコットっぽい感じでしたね。