パート1も見ないでパート2を見てきたわけですが、お腹いっぱいの映画ですね。
トニー・レオン演じる周瑜が、みんなに団子をもらって一気食いするシーンがあるのですが、映画もこれでもかと団子を食わされたような感じです。
戦闘シーンの炎と爆発にはいささか食傷気味でしたが、最後に曹操対周瑜や孫権、劉備軍団との直接対決を持ってきたつくりは突き抜けてて面白い!
大軍同士の戦いが、いつの間にか普通のアクション映画に見られがちのクライマックスになって、そして監督が大好きと思われる超雲の大活躍!超雲に比べると、この映画では関羽も張飛も雑魚ですね。
あと、気になったのがタイトルにも書いた中村獅童が爆弾三勇士な件。
爆弾三勇士というのは
爆弾三勇士(ばくだんさんゆうし)とは、上海事変中の1932年(昭和7年)2月22日、蔡廷楷率いる19路軍が上海郊外の廟行鎮に築いた陣地の鉄条網に対して、突撃路を築くため、点火した破壊筒をもって敵陣に突入爆破(強行破壊)し、自らも爆死した独立工兵第18大隊(久留米)の、江下武二、北川丞、作江伊之助各一等兵のことを指す。
見た人はわかると思いますけど中村獅童演じる甘興(甘寧がモデル?)の最期はまさにこれですよね。
各国の役者がそろった映画で、日本の側から「日本人枠」として送られた感のある中村獅童が、爆弾三勇士をなぞるような最期を遂げる、これは爆弾三勇士的な物語が大好きな日本側からの注文なのか?それともジョン・ウーが日本と中国に送った謎掛けなのか?
まあ、たぶん「劇的」ってことでこうなっただけなんでしょうけど…。
爆弾三勇士も本当は死ぬつもりはなかったけど、「死を覚悟しての特攻」に仕立て上げられちゃったみたいですしね。
日本人がこの手の話が大好きすぎる点に関しては中公新書の山室建徳『軍神』をどうぞ。