The Antlers/Hospice

 試聴した時と実際にアルバムを通して聴いた時の印象が大きく違うバンドがいるけど、このThe Antlersはまさにそんなバンド。
 最初にこのバンドを知ったのはYoutubeで"Two"かなんかのPVを見たのが最初だと思いますが、その時の印象はニューヨーク出身のバンドならではの、少しひねくれたセンスのいいバンドという感じ。
 ところが、アルバムを全体を通して聴くとかなりのスケール感を持ったバンドだということがわかる。2曲目の"Kettering"、3曲目の"Sylvia"ともシューゲイザー的なノイジーのギターが鳴り響く広がりのある曲で、特に"Sylvia"の後半でノイジーなギターの中からトランペットの音が立ち上がってくるところは鳥肌ものに素晴らしい!
 全体的に前半はジワジワと来る曲が多いですね。
 そして、後半は少しポップになってくる。"Two"はやや癖のあるヴォーカルとポップなメロディ、厚みのあるアレンジがうまく噛み合ったいい曲。
 ラストの"Epilogue"も寂しさの中にほのかな明るさを感じさせるような曲です。
 全体的に余韻を残すような曲が多く、そこまで特徴的な声ではないかもしれませんが、Antony And The Johnsonsなんかを思い出させる感じもあります。
 地味だけど、じわじわ来るアルバム。

 試聴はこちら↓
 http://www.myspace.com/theantlers


Hospice
The Antlers
B002GYKTW2