京都、禅宗の庭

 一昨日、昨日と京都に旅行に行ってきました。
 お寺を中心にいろいろと回りましたが、一番良かったのは南禅寺
 日本史の教科書で「京都五山の別格」と紹介されているお寺ですが、知名度はいまいちかも知れません。ただ、その分GWにも関わらず人が少なくて快適でしたし、見所満載のお寺でした。


 これが南禅寺の三門。5/2に行きましたが、この日はGWの特別公開ということで三門の上にも登れました。


 これが三門から見た南禅寺法堂。三門は高さ22mということだけあってかなりの高さ。


 境内には水道橋が通っていたりもします。

 
 このように建物なんかも魅力的なのですが、南禅寺の魅力は庭やそこで見ることのできる文化財
 まずは普通に見ることができて有名な、方丈庭園。
 建物で区切られた狭い空間にさまざまな意匠を凝らした庭があります。
 


 
 ここでは他にも狩野探幽の「水呑みの虎」なんかを見ることができます。


 けれども、それ以上に良かったのが天授庵と金地院。
 まずは南禅寺の三門の脇にある天授庵。これもGWの特別公開らしいですけど、小さいながらも非常にきれいなお庭で、なおかつ人が少ないのでそのお庭を堪能できます。さらにこの日は長谷川等伯の襖絵も見ることができました。 小さいお庭なために僕のぼろいデジカメでは魅力が伝わりにくいですが、非常に良かったです。
 


 そして、さらに南禅寺の境内の外にある金地院もよかったです。家康の側近としても知られる金地院崇伝が北山にあった禅寺をこの場所に移建したもので、家康を祭る東照宮もあったりします。

 小堀遠州の作のこのお庭。この写真ではややその広がりがわかりにくいですが、前方の白砂の広さと鶴と亀を見立てた大きな石、背景の大刈り込みと背後の山、とにかくダイナミックかつ繊細なお庭で素晴らしいです!
 さらにこの日はGWの特別拝観ということで、小堀遠州の造った茶室や海北友松の屏風絵、さらに長谷川等伯の「猿候捉月図」も超至近距離で見ることができました。等伯展を見た人はわかると思いますが、等伯の描く猿はかわいらしくて独特の質感があります。それを間近に堪能できました。


 他にも禅宗のお寺はいくつか回ったので、お庭を中心にご紹介。
 

 これは天龍寺のお庭。こちらもダイナミックで素晴らしいですが、やや人が多いのが難点。



 こちらは説明するまでもない龍安寺石庭。他の禅宗の庭が借景というのを重視しているのに対して、土塀で区切られた空間の中に展開されているのが特徴的。お庭というよりもまるで絵を見ているような気になります。
 ただ、こちらも欠点は人が多すぎなとこ…。


 その点、石庭の裏の庭のほうがゆっくり見れて心が落着くかも。


 さらに、今回行って面白かったのが黄檗宗萬福寺。中国から渡来した隠元禅師が開いたお寺ということもあって、どことなく中国的。

 
 お庭も面白く、これは何?
 宇宙かなにかを表しているんでしょうか?