大人数バンドというのは難しいもので、キャリアの最初の頃に傑作アルバムを作ったとしても、徐々に慣れ合い的になってワンパターンになるか、曲作りをするメンバーの意向が強くなりすぎてバンドのダイナミズムが失われてしまうことが多い。
Architecture In HelsinkiもI'm From Barcelonaも失速したし、大人数バンドで安定したキャリアを積み上げているのはBroken Social Sceneくらいじゃないかというのが僕の認識(ただ、Broken Social Sceneも最新作はいまいちだった)。
で、同じく大人数バンドであり00年代を代表するバンドとも言えるArcade Fire。1stの「Funeral」は文句無しの傑作でした。
ただ、2ndは中心人物のWin Butlerの意向がバンドのダイナミズムを消してしまった感じでイマイチ。
で、今回の3rdとなるわけですが、やはり1stのころのダイナミズムは戻ってきてはいないかと。
2ndに比べると、楽曲のバラエティさは復活してて、女性ボーカルのRégine Chassagneの歌う歌も増えていい感じなのですが、やはり1stに比べると物足りない。
"Empty Room"とか"Half Light II (No Celebration)"とか"Suburban War"とかはかなりいい曲だとは思うのですが、1stの"Wake Up"なんかと比べてしまうと…。
まあ、悪くないアルバムなので贅沢を言いすぎなのかもしれませんね。
Suburbs
Arcade Fire