Blind Pilot/We Are The Tide

 手作り感覚のある1stアルバム「3 Rounds And A Sound」が素晴らしかったBlind Pilotの2ndアルバムが登場。
 とりあえずの感想は「音が豪華になった!」ということ。ギター中心のオーソドクスなフォークにちょっとだけいろんな楽器を取り入れた見た感じだった1stに比べて、このアルバムは完全にバンドサウンドになっていて様々な楽器が厚みのある音を作り出している。
 前作は基本的にIsraelとRyanの二人組+αでしたが、今回はクレジットを見ても7人編成のバンドとして記載されていて、完全にバンドスタイルになったみたいです。
 というわけで、音に厚みは出たけど前作の素朴さが好きな人はやや戸惑うのも事実。前作に比べると出だしはややメロディが埋もれている印象を受けます。
 ただ、5曲目の"The Colored Night"あたりからBlind Pilotならではのメロディの良さが出てくる。伸びのあるヴォーカルとあいまってゆったりとしたサビのメロディが沁みます。
 そんな中で今までにはない派手さとBlind Pilotの今までの良さがうまく融合しているのが9曲目の"Get It Out"。伸びのあるボーカルが今までにはないスケール感で楽しめます。
 ラストの"New York"もゆったりながらボーカルのIsraelの声の良さが生きた曲。やや派手に始まったアルバムですが、最後のはこの曲でゆったりと幕を閉じます。終わってみればBlind Pilotの良さを再確認できるようなアルバムですね。

"New York"


We Are the Tide
Blind Pilot
B005DKGNOE