京都旅行 〜承天閣美術館、銀閣寺、詩仙堂など〜

 承天閣美術館の「館蔵の屏風絵展」と銀閣寺・東求堂の特別公開にあわせて京都に行って来ました。
 


 承天閣美術館は上の写真の相国寺にある美術館で、金閣寺銀閣寺、相国寺臨済宗相国寺派の3つのお寺の美術品を集めた美術館。金閣寺にあった伊藤若冲の障壁画なんかも現在はこの美術館で保存、展示されています。
 そんな美術館には伊藤若冲円山応挙長谷川等伯俵屋宗達長沢芦雪、呉春、与謝蕪村といった人びとの屏風絵が勢ぞろい。非常に見応えがありました。
 特に俵屋宗達の「蔦の細道図屏風」はとてもじゃないけど300年以上前の作品とは思えないモダンさ!
 とりあえずこのページで写真を見ることができますが、金箔の地に使われている絵の具は緑一色。大胆に塗られた山?とこれまた緑の絵の具で水墨画のように書かれた蔦。ものすごく大胆にデザイン化された情景は鮮烈な印象を残します。


 また、長沢芦雪の「白象唐子図屏風」も象といい、そこに群がって戯れる子どもたちといいとってもユーモラス。芦雪の「獅子図屏風」もユーモラスでした。
 等伯や応挙はもちろんうまいですし、呉春の「竹図屏風」も今までのイメージを覆すかのような大胆な絵。等伯の「松林図屏風」を意識していそうな絵ですが、余白の使いかたはさらに大胆です。
 

 で、一日目はそのあと下賀茂神社に行って、夜は丸太町十二段家でお茶漬けを食べる。だし巻き卵がおいしかった!


 そして二日目はまずは銀閣寺へ。
 

 銀沙灘にプリン(向月台といいます)と観音堂銀閣寺は本当に不思議な空間をつくり上げていますよね。



 このお庭の向こうの建物が東求堂。
 歴史の教科書だと、銀閣寺といえば上の写真の観音堂とこの東求堂の中の違い棚がある同仁斎の部屋の写真が載っていると思います。なので、観音堂の中に同仁斎があると思っている人もいるかと思いますが(恥ずかしながら僕も学生時代はそう思ってた…)、同仁斎があるのはこの一見地味な東求堂の中。で、今回の春の特別公開ではこの東求堂の中を見ることができるわけです。
 教科書の写真だけだと地味なもので、実物も地味といえば地味です。ただ、実物を見ると明かりのとり方とか書院の様子とかからいろいろ実用的な部分から考えられていることがわかりました。
 そして銀閣のお庭はどこをみても見事でした。


 さらにその後は、これまたお庭で有名な詩仙堂へ。


 季節的にお庭の草木はやや寂しい感じなのですが、その分、ほとんど人がいない状態で、お庭の美しさを堪能出来ました。


 そのあとは近くの圓光寺へ。
 こちらはますます人がいなくて、拝観料も「箱に入れておいてください」といった状態でしたが、お庭の様子を楽しめました。
 


 と、こんな感じの京都旅行。
 今回は桜のシーズンの前ということで人は少なめ。お庭なんかはもう少し季節が進んだほうがいいんでしょうけど、そうなると人がいっぱい。どっちがいいのかというのは難しい所ですね。