Of Monsters And Men/My Head Is An Animal

 久々に新人で「これ!」ってバンドを見つけた感じ。
 Of Monsters And Menはアイスランド出身の6人組。アイスランドではずいぶん人気だったようですが、これがデビュー・アルバムで同時にワールドデビュー。
 Arcade Fireなんかが引き合いに出されていますが、北欧出身ということもあって透明感がってポップ寄り。でも、妙にアメリカのフォークに通じるような泥臭いような部分もあって、いわゆるキラキラポップみたいのとも違う。
 曲によってはほとんどフォークと言っていいような曲もあれば、かなりポップに始めている曲もありバラエティに富んでいます。また、男女のツインボーカルということでそこの変化も楽しめますし、女性ボーカルのNanna Bryndís Hilmarsdóttir、男性ボーカルのRagnar þórhallssonともいい声をしています、特にNannaの声は綺麗ですね。


 冒頭の力強い"Dirty Paws"、2曲目のポップな"King And Lionheart"とアルバムの入りもなかなかいいのですが、何と言ってもこのアルバムがいいのは中盤から後半にかけて。
 6曲目の"Little Talks"は、おそらくこのアルバムのシングル的存在なんだろうけど、ホーンとコーラスが力強い疾走感を作り出していて、大人数バンドならではのよさが遺憾なく発揮されている。Arcade Fireが最近失ってしまったポップさも十分。
 一方、8曲目の"Love Love Love"は打って変わって、女性ソロシンガーの曲といっていいほどの静かな「歌」を聴かせる曲。Laura Marlingあたりが好きな人も気に入りそうです。
 そして10曲目の"Sloom"。とにかくメロディが素晴らしいし、それを歌う二人のボーカルも素晴らしい!このアルバムの中でも一番好きですね。非常にシンプルんな曲なんだけど盛り上げ方もよい。
 11曲目の"Lakehouse"も印象的なメロディだけど、こちらは力強く祝祭的な雰囲気。大人数バンドならではの盛り上がりが楽しめます。


 アイスランドというと、まずはBjorkSigur Rosですが、他にもMugisonとか面白いバンドが色々と出てきた国。そして、このOf Monsters And Menはそうした流れに連なる注目バンドだと思います。


"Little Talks"


"Sloom"


My Head Is An Animal
Of Monsters & Men
B007DIQC90