『幸せへのキセキ』

 映画の日なんで『幸せへのキセキ』を見てきた。邦題はホント駄目だと思うけど、評判いい+マッド・デイモン+音楽がSigur Rosのヨンシーということで見に行ったら、これはよくできている映画。いわゆる「いい話」映画なんだけど、脚本が良くて、笑いの部分も冴えている。


 ストーリーは、妻をなくし失意のうちにある元突撃ジャーナリストの主人公ベンジャミン・ミーが、動物園付きの家を買って、そこのスタッフとともに動物園の再生を目指し、なおかつギクシャクしている子どもたちとの関係を作り直そうというもの。
 まあ、いかにも「いい話」的なネタなんだけど、なんと実話が元になっています(ただ、下のAmazonのリンク先のあらすじの紹介を見ると原作では、動物園を買ってから奥さんが亡くなるのかな?)。


 父と息子の葛藤、可愛い娘、甘酸っぱい少年の恋、亡き妻の思い出、動物、美人の飼育係と、「いい話」的な映画のネタは満載。ここまで満載だとさすがに食傷気味になるところですが、冒頭に書いたように、とにかく脚本の「笑い」の部分がよくできている。
 特に男やもめになった弟を心配する、同じく男やもめの兄貴を演じるトーマス・ヘイデン・チャーチがいい味出してる。
 マッド・デイモンも例えばトム・ハンクスなんかと比べると「濃く」ないのがいいですね。ただ、さすがにスカーレット・ヨハンソンが飼育係ってのは美人すぎるか。


 ヨンシーの音楽も綺麗な感じでハマっているけど、基本的にアルバム「Go」の曲のインストが多いのでわざわざサントラは買う程でもないと思う。ただ、エンディングの曲が新曲なのかな?


 というわけでいい映画なんだけど、「幸せへのキセキ」という邦題には改めて文句をつけたい。原題は「WE BOUGHT A ZOO」。確かにそのままだと味気ないというのはわかるけど、わざわざ見る気を減退させるようなダサい邦題をつけることはないんではないかと。「幸せ」もダメだし、「キセキ」のカタカナ表記ももっとダメ。「動物園を買いました」のほうが全然マシじゃないか。


幸せへのキセキ―動物園を買った家族の物語
ベンジャミン・ミー 水野 麻子
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