London Grammar/If You Wait

 イギリスの3人組バンドLondon Grammarのデビュー・アルバム。
 まず印象的なのは女性ボーカルのHannah Reidの声。少しダークな感じでありながら伸びがあり、力強さもあります。また、このHannah Reidの声と全体的に抑えられた演奏によってアングラ的な雰囲気が漂うのもこのバンドの特徴。声や雰囲気はFlorence + the machineに少し似ていますが、こちらにはFlorence + the machineのような派手さはないですね。
 2曲目の"Stay Awake"なんかも、普通のバンドのデビューアルバムであればもっと派手に作りこむと思うのですが、最低限の演奏にとどめています。
 それは4曲目の"Wasting My Young Years"なんかにも言えることで、ハイトーンのボーカルの盛り上がりとともに演奏もグッと盛り上がってもおかしくないところですが、演奏はあくまでも淡々。それによってHannah Reidの声の魅力を活かすような形になっています。
 5曲目の"Sights"だと、Hannah Reidの声には演歌を思わせるような凄みがありますね。


 ただ、やはりしっとりしすぎている感もある。
 やっぱり7曲目の"Nightcall"のように演奏もある程度ついていったほうが盛り上がる曲もあるわけで、もうちょっとそういった曲があってもいいと思う。
 特にDeluxe Versionに収録されている"Darling Are You Gonna Leave Me"なんかは演奏にメリハリがあってポップな仕上がりになっているんで、アルバム本体の方でももうちょっとこういう曲があったほうがいいんじゃないか、というのが個人的な感想。
 というわけで、Deluxe Versionがオススメです。ちなみにもう1つ下の画像をクリックするとMP3のところに飛びます。値段的にはこちらがお得かも。



If You Wait: Deluxe Edition
London Grammar
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