あけましておめでとうございます。
本ブログは何はともあれ紅白の振り返りから。
今年の紅白は歌が弱くて、それを「あまちゃん」と綾瀬はるかの天然ボケで補ったような落ち着きのない展開だったけど、紅組の大部分の歌手よりも薬師丸ひろ子と綾瀬はるかの歌がいいという状態で、「紅組の死」によって「紅白歌合戦」が開催不能になってしまうのでは…？という危機感をもたせた紅白でした。
綾瀬はるか"花は咲く"に関しては、綾瀬はるかの「人柄」「涙」といったことで説明できるんですけど、薬師丸ひろ子の"潮騒のメモリー"に歌唱力で完全に勝っていたのなんて石川さゆりくらい。
紅組のトリの高橋真梨子も頑張ってはいたけど、トリの2つか3つ前のポジションがちょうどいいはず。「歌い納め」のポジションとしては荷が重すぎ。また、歌唱力が圧倒的でなくても、嵐みたいにダンスと金のかけた舞台美術で見せるって方向性もあるとは思うんだけど、AKB系のグループがそういった面に磨きをかけるってこともなさそうだし（だから今回はダンスを頑張っているというモーニング娘。に出て欲しかった）、第2部を担う紅組の人材不足は深刻。
というわけで白組の勝利は、まあ当然。「ジャニーズファンによって会場や視聴者の投票で白がいっつも勝っちゃう問題」というのはあるけど、それを抜いても今後しばらく「白有利」は動かないか。
以下、個別の歌手についての短評。
Sexy Zone→ 今までの曲のサビだけメドレーじゃなくて、堂々とデビュー曲の"Sexy Zone"を歌えばいいんじゃん！って思ったけど、"Sexy Zone"中心だったし、「Sexy Rose」も聞けたんでまあ満足。
郷ひろみ→ 歌はバカっぽいけどさすが聴かせる。対戦相手がE-girlsなんて、ヒロミゴウに失礼じゃありません？
福田こうへい→ 年下なの！？さすがに苦労しすぎたんじゃないか…。声量あって歌は上手そうだけど、曲が至って平凡。もっと難しい曲を期待したい。
サカナクション→ 紅白においてバンドはほぼ埋没してしまうんだけど、そんな中では頑張っていたと思う。演出、曲ともそれなりのインパクトは残せた。
miwa→ 意外と歌はうまいと思う。今回の曲は空っぽだけど。
Linked Horizon→ 声量がない。影山ヒロノブに歌ってもらえ。
森進一→ 去年は引退勧告を出したけど、今年は変に崩さなかったぶんまだ良かった。
ももいろクローバーZ→ パフォーマンスには勢いがある。けど、今回の"GOUNN"はももクロのよさを活かす曲だとは思わない。
ゴールデンボンバー→ 去年と同じ曲ということで、「去年を超えるパフォーマンスができるか？」というところに商店は絞られたわけだけど、まあ面白かったんじゃないかと。
氷川きよし→ ここできよしを出しちゃうの？早すぎでしょ！でも、まあ曲はたいした曲じゃなかった。
西野カナ→ ここ最近、紅白を見る度に評価をあげているのが西野カナ。もはや香西かおりとか伍代夏子とか水森かおりをリストラして西野カナが4回歌えばいいんじゃないかと思った。
DREAMS COME TRUE→ 期待していたんだけど、中継ということもあっていまいち。ドリカムいまいちだとほんと紅組は厳しいっすよね。
きゃりーぱみゅぱみゅ→ うちの娘（10ヶ月）のMVP。"もったいないとらんど"がかかった時のはしゃぎっぷりはテレビの画面から変な電波が出ているんじゃないかと思えるほど。
五木ひろし→ 歌唱力の無駄遣い。こういう路線に活路を見出しているんだろうけど、2年連続、アイドルをバックに従えたアホ歌でなくても…
石川さゆり→ この人がいなかったら、薬師丸ひろ子の前に本職の歌手が全員討ち死にしていた所。けっこうな年齢になってきたのに歌い出しからの声のハリ。さすがです。
美輪明宏→ 去年に引き続きパワフルなステージだったけど、「これは歌なのか？」という疑問は残る。
AKB48→ 大島優子の卒業発表とかそういうのは内輪の席でやって欲しいところ。「知らんがな」って気分になる。
福山雅治→ そろそろ家族系の歌はお腹いっぱいなので別路線を希望。
泉谷しげる→ いい曲だし、さすがの存在感だけど、しつこい。美味しいラーメン食べている最中に「高級牛丼も食え」と勧められた感じ。
いきものがかり→ 去年に比べると曲にスケール感がないぶん、吉岡聖恵のスケール感もまた生きなかった。
北島三郎→ 紅白ラストでしたが例年通りのパフォーマンス。まあ、特筆すべきものもないんだけど、やはり北島三郎の引退によって「演歌は終わった」と後世になって言われるかもしれない（五木ひろしがあんな感じだし）
ほんと今年は紅組の構成をけっこう本気で考えないとやばいと思います。そんなに売れていなくても「歌手を育てる」ってスタンスでセレクトしていかないと、今後もけっこう厳しいはず。
