アイスランド出身のシンガーソングライター。「アウスゲイル」と読むそうです。
アイスランドといえば、何と言ってもBjork、Sigur Rosなわけですが、そうしたビッグネームに比べると、こちらはあくまでもオーソドックスなシンガーソングライター的なメロディと展開。それほど前衛的なところはありません。
ところが、静けさが広がっていくような雰囲気とか、少し浮遊感を感じさせる声とかはSigur Rosあたりに通じるものもある。「アイスランド!」って言いたくなるような世界が広がっています。
実は先日来日していて、そんなことも知らずに来日直前にイギリスのAmazonで知ったのですが、そこには「the lyrics are mostly written by Ásgeir’s 72 year old father」とあり、歌詞はお父さんが書いたりしているようです。
そのせいもあるのか、落ち着いたオーソドックスなメロディと、BjorkやSigur Rosを通過したアレンジが上手く融合している感じで、飽きさせません。
1曲目の"Higher"のようなスケール感を感じさせる曲もいいですし、4曲目の"King and Cross"のようなポップな感じの曲も悪くないです。そんな中でも特に好きなのがスケール感とポップさがうまく融合した6曲目の"Torrent"。あと、実は日本のAmazonで”Ásgeir”で検索すると、アルバムが出てこないのでiTunesでボーナス・トラック"Soothe This Pain"付きのやつを買ったんだけど、これがまたよいです。"Torrent"と双璧。他だと、コーラスが効いている8曲目の"Head in the Snow"なんかもいいですね。
とにかくアイスランドでは爆発的にヒットしたらしく、国民の10人に1人が買ったとか。
この古さと新しさの融合からはそれも納得。一昨年のOf Monster And Menにつづき、またもやアイスランドから才能あふれるアーティストが出てきた感じです。
In the Silence
Asgeir