Ed Sheeran/Multiply (X)

 イギリスの1991年生まれのシンガーソングライターの2ndアルバム。
 イギリスからは定期的にアコギ中心のシンガーソングライターが出てきますが、このEd Sheeranのアルバムの売りはプロデューサーがリック・ルービンやファレル・ウィリアムスだってこと。
 というわけで、ラップ、ヒップホップの影響を受けた曲があり、それがこのアルバムとEd Sheeranの特徴となっています。
 冒頭の"One"はいかにもイギリスのシンガーソングライターが歌いそうな泣きメロのいい曲なんですが、ファレル・ウィリアムスのプロデュースした3曲目の"Sing"ではラップも入りますし、曲全体もファレル・ウィリアムスならではのリズム感に包まれています。
 つづく4曲目の"Don't"はリック・ルービンのプロデュース。歌の部分とラップの部分を手堅くまとめています。
 Jake Goslingがプロデュースした"Nina"も軽快かつ、アクセントの効いた曲になっていますし、どの曲も非常に丁寧に仕上げられています。


 ただ、どの曲も綺麗にまとめっているので、中盤はちょっとアクセントに欠けるかもしれません。
 けれども、ファレル・ウィリアムスのプロデュースした9曲目の"Runaway"は、やはり独特のグルーヴ感があっていいですね。そして11曲目の"Thinking Out Loud"で伸びやかな声をきかせて、最後は切ないナンバーの"Afire Love"で締め。
 最近、メジャーどころの音楽を聞いていなかったですけど、さすが才能を集めたアルバムという感じですし、そうしたプロデューサー陣を引っ張ってくるEd Sheeranの才能を感じさせるアルバムですね。



Multiply (X)
Ed Sheeran
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