Of Monsters And Men/Beneath The Skin

 前作の「My Head Is An Animal」が素晴らしかった(個人的には2012年のベストアルバムだと思う)Of Monsters And Menの2ndアルバム。Of Monsters And Menはアイスランド出身の6人組でデビューアルバムの前作で一気にブレイクしたバンドです。
 

 デビュー作が大ヒットしたあとの2ndというのは難しのですが、この「Beneath The Skin」はまずまずの出来。
 全体的にスケールアップはしていますが、スケールアップしすぎて退屈になるようなことはなく、ほどほどのところ、フォークっぽさやポップさといった自分たちの良さが失われない範囲でのスケールアップにとどめています。
 また、女性ボーカルのNanna Bryndís Hilmarsdóttir、男性ボーカルのRagnar þórhallssonともいい声で、そうしたスケールアップにも負けない存在感を出しています。
 例えば、6曲目の"Slow Life"でも、そのスケール感にNannaやメンバーのコーラスが負けておらず、借り物ではない、バンドの力を見せてくれています。
 8曲目の"Black Water"もそういう感じで、NannaとRagnarのツインボーカルでうまく盛り上げていると思います。
 つづく"Thousand Eyes"はダークなサウンドを聞かせる曲。良いアクセントになっていると思います。そしてそういう展開を経て、開放感のある"We Sink"で締め。ラストに置かれていますが、この"We Sink"が最もシングル的な曲ですかね。
 

 ただ、「My Head Is An Animal」に比べて物足りないのは、"Sloom"のような曲がないところ。まあ、"Sloom"の完成度というか美しさというのはかなりのもので、そう簡単にあのレベルの曲ができないのはわかりますけど、"Sloom"のようなシンプルな美しさを持った曲が1曲くらい欲しかったというのが正直なところです。



Beneath the Skin
Of Monsters and Men
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