Museの7枚目のアルバム。個人的に前前作の「The Resistance」がいまいちで、前作の「The 2nd Law」はまあまあといった印象でしたが、この「Drones」もまあまあといったところでしょうか。
サウンド的には今までのいろいろな試みをすbてぶつけてきている感じですが、基本的には「The 2nd Law」のつづくスペースオペラ路線（歌詞はともかくサウンドの印象）。
いかにもMuse的な4曲目の"Mercy"とか、ケレン味たっぷりの間奏が入る"The Handler"とか、ファンの期待には応える出来になっています。ただ、このスペースオペラ路線だと4枚目の「Black Holes & Revelations」という傑作があって、それと比べるとどうしても見劣りしてしまう感はあります。
「Black Holes & Revelations」にあったB級SF映画のサウンドトラックのような振り切り方はないですね。「Black Holes & Revelations」まではいい意味でのチープさのようなものがMuseにはあったのですが、それがなくなって、どうしても凡庸なスタジアム・ロックに引っ張られている印象はある。
ただ、後半の曲にはそういったいい意味でのチープさを感じさせる"Revolt"、クラシック的な派手さというか様式美を追求してみせた"The Globalist"なんかがあって面白いと思います。
まあ、悪くないといった評価でしょうか。
