ロンドン出身、現在はオーストリアを中心に活動をしているアーティストSOHN(ソン)の2ndアルバム。
前作はけっこう「今っぽい」音を感じましたが、今作は逆にEDMなど外向的なエレクトロニカが流行った中で、逆に内向的なエレクトロニカを提示してきた感じ(そんなにシーンを追っていないのでわかりませんけど、逆にEDMの流行が終わりかけているので、こういう音になっているのかもしれない)。
内向的なエレクトロニカで思い出されるのが、Morr Musicの音。このアルバムから受ける印象は00年代前半にMorr Musicからリリースされたアーティストのアルバムに近いものがありますね(Lali PunaとかStyrofoamとかElectric Presidentとか)。
Morr Musicが好きだった人は気にいるんじゃないでしょうか?
おそらく2曲目の"Conrad"がアルバムのリードトラックになるのでしょうが、ミドルテンポでやや暗め、それでいてややケレン味を感じさせるようなメロディや音を入れてきています。
そして、このケレン味こそがこのアルバムの一つの売り。全体的には落ち着いた曲が多いのですが、ところどころにインパクトのあるフレーズを挟み込んできます。
その中で、なんといってもケレン味のかたまりと言っていいのが7曲目の"Falling"。落ち着いた出だしから始まり、途中でゲームでラスボスが出てきたような音楽に変質。実際にゲームで使われていたら本当に最高だと思います。
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