Car Seat Headrest/Teens Of Denial

 先日聴いた「Twin Fantasy」が非常に良かったシアトルのアーティスト、ウィル・トレドによるプロジェクトCar Seat Headrestの1枚前のアルバム。17歳の時に11枚のアルバムを完成させてBandcampで売り始めたということなので、このアルバムが何枚目なのかはよくわからないのですが、現在のバンド編成になってからは1枚目なのかな?
 「Twin Fantasy」に関しては、「The Libertines+Destroyer?」と形容しましたが、このアルバムに関してはDestroyer的なひねったような曲の展開はないですね。The Libertines的な色気も「Twin Fantasy」のほうが上で、個人的には「Twin Fantasy」に比べるとやや落ちる感じがしました。
 やはり「Twin Fantasy」は"Beach Life-In-Death"と"Famous Prophets (Stars)"という10分を超える曲が良く出来ているんですよね。このアルバムでも7分を超える2曲目の"Vincent"には光るものがあるのですが、後半の8分超の"Cosmic Hero"、11分超の"The Ballad of the Costa Concordia"がやや弱いですかね。"The Ballad of the Costa Concordia"の途中の部分なんかは良いものもあるのですが、その盛り上がりが最後までは続かない感じです。
 ただ、4曲目の"(Joe Gets Kicked Out of School for Using) Drugs With Friends (But Says This Isn't a Problem) "なんかのちょっと抑えた叙情性のようなものにはセンスを感じますし、5曲目の"Not What I Needed"の歪みまくったカントリーのような部分も印象的ですし、6曲目の"Drunk Drivers/Killer Whales"はメロディが良いです。
 センス自体はあると思うので、「Twin Fantasy」よりも先に聴いていたらもっとよく聴こえたのかもしれませんが、やはり「Twin Fantasy」のほうが傑作アルバムだと思います。



Teens of Denial
Car Seat Headrest
B01G454YUQ