DaughterのボーカリストElena TonraがEx:Reという名義でリリースしたソロアルバム。昨年の年末に出ていたようですが、今年に入ってから気づきました。
“Ex:Re” の名前は「Regarding ex (元カレについて)」と「X-Ray (レントゲン)」に由来しているそうで、Elena Tonraの失恋などが影響しているのか、アルバムのトーンは全体的にダークな感じです。
Daughterというと、Igor HaefeliのギターとElena Tonraの声が売りなわけですが、今回はElena Tonraのソロということで、ギターはそれほど目立ちません。ただ、その分リズムに関してはかなり凝っていて、Daughterとはまた違った魅力的な音をつくり出していると思います。
特に4曲目の"Romance"は暗めのメロディでありながら、リズムとアレンジで徐々に盛り上がっていくという6分を超える曲で、これはいいと思います。
全体的に抑制されてはいるのですが、随所にエモさがかいま見えるところがこのアルバムを通しての良い所。6曲目の"Too Sad"なんかも、一定の枠内に閉じ込められたような激しさがあって聴きどころとなっています。
かなり抑制された曲がつづく中で、エネルギーが解き放たれているのが8曲目の"I Can't Keep You"。ギターもこの曲では目立ってますね。
全体的になかなかいいアルバムであり、Daughterの次回作も非常に楽しみになってきました。