去年の秋にやっていたNHKの「うたコン」で見て、「これは!」って思った崎山蒼志のメジャーでニューアルバム。
「うたコン」ではこのアルバムにも収録されている"Samidare"を歌ったのですが、高校生とは思えないギターテクと少しズレたような歌、でも、ギターのカッティングのグルーヴ感は素晴らしいという、とにかく鮮烈な印象を残したのですが、このアルバムもいいですね。
ここ最近の若手のミュージシャンは、あいみょんに見られるようなフォークっぽい感じか、ボーカロイドなどを経験して非常に難しいメロディを奏でるタイプが多いなと感じていました。どちらにせよ身体的なグルーヴ感のようなものはそんなに感じないタイプが多かったのですが(米津玄師はボカロPから始まっているのに"パプリカ"作れるところがすごいと思う)、そうした現在空白の部分に出てきたのが、この崎山蒼志という印象です。
たまたま、日テレの「スッキリ」に出ていたときに、よく聞くミュージシャンとしてナンバーガールとクリープハイプをあげていたのですが、影響を感じさせるのがナンバーガールやZAZEN BOYS。歌詞の世界観なども近いものがあると思います。
とりあえずは、"Samidare"のPVを見てみてください。
崎山蒼志 Soushi Sakiyama 「Samidare」 MUSIC VIDEO
これを見てもギターのテクニックやグルーヴ感はわかると思いますが、特筆すべきはメロディの展開の多さ。聴き終わって、この曲のサビって何処だったんだろう? と思わせます。
そして、勢いに任せて展開するだけでなく、"そのままどこか"に見られるような非常に美しいメロディを書くとこもできますね。
"回転"の間奏のエレキギターも面白いと思いますし、単純にギター一本かき鳴らすではないさまざまなアイディアが詰まったアルバムになっています。
声に関しては好みが分かれるところかもしれませんが、個人的には久々に「来た!」と感じる日本の若手ミュージシャンですね。