デンマーク出身の二人組、The Raveonettesの6枚目のアルバム。
2002年のEP「Whip It On」でデビューして以来もう10年になるけど、去年リリースの「Raven In The Grave」から再び勢いを取り戻してきた感じ。
基本的なアイディアは「Whip It On」、1stアルバムの「Chain Gang Of Love」、2ndアルバムの「Pretty In Black」で出尽くしているんだけど、そのアイディアをうまく変化させて初期以来の黄金期を迎えつつある。
今回のアルバムは、スローなテンポで2ndの「Pretty In Black」を思わせる"Young and Cold"で始まり、全体的にやや甘め。
ただ甘さの出し方はオールディーズっぽさが前面に出した2ndとは違い、ピアノとSharinの女性ボーカルによって醸しだされている。今までSune Rose Wagnerの男性ボーカルがメインで、Sharinはあくまでもコーラスという形が多かったんだけど、今作では3曲めの"Curse the Night"、4曲目の"The Enemy"とSharinのボーカルがかなり前面にでている。
他にも7曲目の"Downtown"は軽快ながら耳に残る気持ちいメロディだし、30分ちょいのアルバムを一気に聴ける。
アルバム全体の充実ぶりとしては「Raven In The Grave」のほうがあると思うけど、The Raveonettesファンにとっては買い続けて来てよかったと思える1枚。そして個人的には、Exloversも悪くなかったけどこっちを推したいですね。
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