映画

『果てしなきスカーレット』

評判悪いですが見てきました。 まず、今の日本でこんなにリッチな画をつくれる映画監督は細田守しかいないし、スカーレットのキャラも日本のアニメ映画にはない華があっていい。 おそらく最初の荒野のシーンはドゥニ・ヴィルヌーヴの『DUNE/砂の惑星』を参…

『遠い山なみの光』

カズオ・イシグロの小説を映画化した作品。 1982年のイギリスと1952年の長崎を行き来するような形で進むストーリーで、82年に娘のニキが長崎からイギリスに移り住んだ母の悦子の過去を聞くという形で話が進んでいきます。 1952年の長崎は、朝鮮戦争の特需も…

『国宝』

ようやく見てきました。 「役者に演技をさせる」という点では李相日監督は今の現役の監督の中ではピカイチという感じですが、今回も役者の演技は素晴らしいです。 吉沢亮と横浜流星はともに期待以上の演技でしたし、吉沢亮の美形っぷりも際立ってました。渡…

『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』

ボブ・ディランをティモシー・シャラメが演じている映画。 この手のミュージシャンの映画は、まず音楽にハズレがなくて音楽を楽しめますし、今作ではティモシー・シャラメが相変わらずのカリスマ性を発揮している+実際に歌も歌っててそれも良いということで…

『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』

評判がいいので見てきましたが面白いですね。 サモ・ハン・キンポーやアーロン・クオックといった往年のスターたちも交えて、とにかく男たちの戦いが繰り広げられます。 舞台は80年代の後半の香港で、まだボートピープルなどが香港に大勢いたりして、香港が…

2024年の映画

今年も子どもと一緒に見た映画が多く、本数はまあまあ。ただし、大人向けはたいして見れてない状況ですね。 子どもと一緒に見てブログに感想を書いていない映画は、『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』、『ドラえもん のび太の地球交響楽』、『仮面ライダーギ…

『シビル・ウォー アメリカ最後の日』

監督のアレックス・ガーランドは『28日後...』の脚本の人だということを見終わってから知って、「なるほど」と思いました。 『28日後...』はストーリーとうよりはシチュエーションやシーンを中心に構成された作品ですが、この『シビル・ウォー』もそうだと思…

『きみの色』

最近流行りのバンドものですが、登場人物3人をギター、ベース、ドラムではなく、ギター、キーボード×2という編成(キーボードの一人のルイはテルミンなどの他の楽器もやる)にしているのがまずは正解。 始めたばかりの素人がギター、ベース、ドラムのスリー…

『ルックバック』

上映時間は58分で映画にしては短いのですが、そのせいもあって最初から最後まで作画のテンションが変わらない素晴らしいアニメーションに仕上がっています。 普通は漫画をアニメ化する際に線を整理したりして、動かしやすいようにしたりするわけですが、この…

『マッドマックス:フュリオサ』

面白かったですし、やはり画がいいですね。 ディメンタスが最初にタンクローリーを襲撃するシーンをロングショットで見せるところとかは最高ですね。 それ以外にも砂漠の風景を活かしたロングショットがバシバシ決まっていて、やはりジョージ・ミラーはいい…

『トラペジウム』

主人公がヤバい奴だとの評判を聞き、俄然興味が湧いたので見てきました。 主人公の東ゆうはアイドルを目指す女子高生ですが、実はオーディションなどには落ちており、東高に通う自分を含め、地域(たぶん房総半島)の東西南北からかわいい女の子を集めてアイ…

『オッペンハイマー』

人によってさまざまな解釈ができる作品だと思いますが、自分は政治に興味を持ち、政治的手腕も持っていたが、本職の政治家にはなれなかった科学者の話という側面が印象に残りました。 オッペンハイマーは、原子爆弾という世界を変える兵器をつくってしまった…

『デューン 砂の惑星PART2』

映像、音ともに隙のない映画。さすがドゥニ・ビルヌーブという感じですね。 前作に引き続き、砂の惑星やサンドワームの描き方はいいですし、ハルコネン家の兵士たちが崖の上へと浮き上がるように移動する動きとか、ハルコネン家のファシズム的な祭典のときに…

『夜明けのすべて』

「カムカムエヴリバディ」の安子ちゃん(上白石萌音)とみのるさん(松村北斗)が主演ということでさわやかな恋愛ものを想像する人も多いでしょう。実際、映画の日ということもあって女子高生二人組とかも見に来ていました。 まったく恋愛要素が必要ないドラ…

『哀れなるものたち』

この作品については以前アラスター・グレイによる原作小説を読んでいて、映画化という話を聞いたまず最初の感想は、「あの話を映画化できるの?」というものでした。 以前のブログ記事では、原作小説のあらすじを次のように紹介しています。 怪人的な容貌を…

『窓ぎわのトットちゃん』

遅ればせながら見てきました。 評判通りウェルメイドな映画で、アニメの画も演出も非常にレベルが高い。 昭和の児童画などを参考にしたキャラクターデザインもいいですし、そのキャラがきちんと成長していくところもよくできています。何回かそれまでのトー…

2023年の映画

今年はけっこう映画を見た。ただし、その要因は、長女の習い事で暇になってしまった次女を連れ出すためのものが多く、『アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY』、『映画ドラえもん のび太と空の理想郷』、『仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』(同時…

『屋根裏のラジャー』

公開2週目にして、シネコンではけっこう小さめの劇場になってしまっていますが、同じスタジオポノックの前作『メアリと魔女の花』に比べると、かなりいいと思います。 『メアリと魔女の花』の大きな欠点であった、魅力的な脇のキャラクター(特に人間以外)…

『ゴジラ−1.0』

まず、『シン・ゴジラ』の後で、それとかぶらないようにしてきた戦略は上手い。 舞台を現代にすればどうしても『シン・ゴジラ』と比較されるし、また、政治を出しても『シン・ゴジラ』と比較されてしまうでしょう。そして、おそらく山崎貴監督は政治とかを描…

『キリエの歌』

アイナ・ジ・エンドが主演で、そのバディ的な役として広瀬すずが出ているという情報を聞き、一種の青春音楽映画を想像しながら見に行ったら、かなりガッツリとした震災映画でもありました。 上映時間が3時間近くある作品になっていますが、これは同じ岩井俊…

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

『ジョン・ウィック』シリーズは第1作をレンタルで見た記憶しかなくて、今作も「どうしようかな?」と思っていたのですが、日本を舞台にしていて、ハリウッドが描くトンチキな日本の姿が出てくると知って観に行ってきました。 そうしたら、道頓堀のネオンか…

『アリスとテレスのまぼろし工場』

00年代のセカイ系とか10年代の深夜アニメの雰囲気を濃厚にたたえた作品で、さらに福島第一原発事故をモチーフにした作品でもあります。設定にはけっこう無理もありますが、それを含めて00〜10年代をギュッと濃縮した作品だという印象を持ちました。 ちなみに…

『兎たちの暴走』

中国の女性監督シェン・ユーが、母娘が娘の同級生を誘拐した実在の事件に着想を得て撮ったという作品。 映画の冒頭は我が子を誘拐された親たちが警察に行くか行かないかで揉めるシーンから始まり、そこから過去に戻って誘拐事件にいたるまでの顛末が示されま…

『バービー』

監督が『レディ・バード』と『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のグレタ・ガーウィグということで期待して観に行ったんですが、期待通りに面白かったですね。 まず、いろいろと解釈したくなる映画ですが、そうした解釈なしでもキュートなマ…

『君たちはどう生きるか』

ようやく見てきましたけど、とにかくリッチなアニメですね。 新海誠の映画の背景は凝ってますし、細田守の例えば『龍とそばかすの姫』の仮想世界の画もすごかったですし、『鬼滅の刃』の戦闘シーンの作画がすごい! という話もわかりますが、この作品の、あ…

『イノセンツ』

ノルウェー人の監督がノルウェーの郊外の団地を舞台に撮ったサイキックスリラーですが、監督(エスキル・フォクト)が大友克洋『童夢』からの影響を公言しているだけあって、これは『童夢』。 特にラストシーンは監督の『童夢』愛が炸裂しており、『童夢』を…

『怪物』

良かったですが、これはどこまで語るべきなのか難しい映画かもしれませんね。 カンヌでクィア・パルム賞を受賞したことに対して、是枝監督からのコメントの歯切れが悪い感じはありましたが、見るとそれも納得できます。 映画としては、まずは小学5年生の我が…

『TAR/ター』

まず、この映画で女性指揮者を演じた主演のケイト・ブランシェットは素晴らしい! ケイト・ブランシェットはこの映画で「マエストロ」と呼ばれる現代のトップ指揮者を演じているわけですが、冒頭のトークショーのシーンから、まさにマエストロにふさわしい佇…

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

子どもと一緒に見てきましたが、小1の次女はゲラゲラ笑ってましたし、楽しい映画でした。 ピーチ姫はウーパーウーマンでマリオ顔負けの大活躍するので、別に「反ポリコレ」というわけではないのですが、インテリに評価されそうな要素をほぼ入れていないのは…

『シン・仮面ライダー』

賛否両論という感じですが、ケレン味の溢れた作品で個人的には楽しめました。 もともと小さい頃は仮面ライダーが苦手で(自分が見たのは村上弘明がやってたやつ)、断然ウルトラマン派でしたけど、『シン・仮面ライダー』と『シン・ウルトラマン』を比べると…