映画

『ノマドランド』

一時期、日本でも「ノマドワーカー」というオフィスなどではなくカフェなどで移動しながら仕事をするスタイルが局所的に持ち上げられましたが(安藤美冬さんとか何をしているんだろう?)、この映画に出てくる「ノマド」は全く違うものです。 この映画に出て…

『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』

見てきました。まさに「さよなら、すべてのエヴァンゲリオン」というキャッチコピーが当てはまる作品でした。 3月8日に公開して以来、別にネット断ちをしていたわけでなくTwitterも普通に見ていたのですが、自分のTLではネタバレは皆無。 おそらくネタバレし…

『花束みたいな恋をした』

数々の良質なドラマの脚本を書いてきた坂元裕二によるオリジナル・ストーリーですが、まずはやはり脚本がうまい。 主人公は菅田将暉演じる麦と有村架純演じる絹。この2人のまだ学生だった20代前半から5年ほどの彼らの歩みを描いているのですが、彼らはともに…

『KCIA 南山の部長たち』

1979年10月26日に起きた韓国のパク・チョンヒ大統領暗殺事件を描いた映画。南山(ナムザン)の部長とは、韓国中央情報局(KCIA)のトップのことで、パク・チョンヒ大統領を暗殺したキム・ジェギュ部長が本作の主人公となりますが、本作では「フィクション」…

2020年の映画

映画館で見た映画は15本(ブログで感想書いた14本と子どもと一緒行った『映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』)。コロナの影響で3月から6月までの3ヶ月、そして6月から9月までの3ヶ月と映画を見ない時期がありましたが、その割には、けっ…

『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』

今さらながら見てきました。 ついに興行成績が過去最高になったわけですが、結果論的に言うと、TVシリーズを欲張りせずに中途半端なところで終わらせて、このエピソードで劇場版を作った戦略の勝利という感じですかね。 TVアニメの「鬼滅の刃」をスタートさ…

『羅小黒戦記〜ぼくが選ぶ未来〜』

中国のアニメで読み方は「ロシャオヘイせんき」になります。 冒頭は『もののけ姫』みたいですし、ラストに出てくる館は『千と千尋の神隠し』みたいと、ジブリを中心とする日本のアニメに強く影響を受けているのがわかるのですが、これは面白いし、よくできて…

『スパイの妻 劇場版』

冒頭の蒼井優の初登場シーンは本当に見事で、戦前の神戸の街の撮り方も加わって、最初は素晴らしく格調の高い映画だと感じましたが、途中からB級映画的なテイストも加わってくるのが黒沢清ならではですね。 蒼井優演じる聡子は貿易商を営む福原優作(高橋一…

『TENET テネット』

クリストファー・ノーランの新作は時間の逆行というアイディアを取り入れたSFもの。映画の中にありえない世界を作り上げるという点では『インセプション』に似ていますが、やろうとしていることはさらにややこしいです。 緻密なんだか大ボラなんだにわかには…

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』

『若草物語』は未読なのですが、2018年の個人的ベスト映画『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ監督+主演シアーシャ・ローナンということで見てきましたが、これも良い作品でしたね。 舞台は南北戦争当時のアメリカ・マサチューセッツ。メグ、ジョー、リ…

『レ・ミゼラブル』

ヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』の舞台ともなったパリ郊外のモンフェルメイユを舞台にした映画で、タイトルはそこから。ミュージカル映画ではありません。 このモンフェルメイユ、「郊外」というキーワードからピンときた人もいるかも知れませんが、…

『名もなき生涯』

テレンス・マリックがオーストリア出身で第二次世界大戦中に良心的兵役拒否を行ったフランツ・イエーガーシュテッターについて描いた映画。自分はこの映画までイエーガーシュテッターのことを知りませんでしたけど、殉教者としてカトリック教会から列福され…

『1917 命をかけた伝令』

サム・メンデス監督作品で、第一次世界大戦の西部戦線を舞台に、前線の部隊に攻撃中止の命令を伝える伝令の体験を描いた映画。まるで、前編ワンカットで撮影したように構成されていて(途中で暗転するシーンもあるので相当な長回しをつないでいるのだと思い…

『フォードvsフェラーリ』

終わってしまうギリギリで見てきましたが、これはハリウッドの王道映画とも言える作品ですね。 ル・マン24時間レースで優勝したものの心臓病でレーサーを引退したキャロル・シェルビー(マッド・デイモン)と、偏屈でありながら車の特徴を見抜く目とドライバ…

『リチャード・ジュエル』

一言で言えば非常に「反時代的」な映画。基本的には、イーストウッドがここ最近好んで取り上げる、「無名の人の行った英雄的行為」を描いたもの。アトランタオリンピックの開催中に起きた爆弾テロ事件において、爆弾をいち早く発見し、被害の拡大を防いだリ…

『ラストレター』

岩井俊二監督作品。とりあえず、映画.COMに載っているあらすじは次のようなもの。 姉・未咲の葬儀に参列した裕里は、未咲の娘・鮎美から、未咲宛ての同窓会の案内状と未咲が鮎美に遺した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるため同窓会へ行く裕里だっ…

『パラサイト』

カンヌのパルムドールを獲った話題作ですが、評判通り面白かったです。 近年、『万引き家族』にしろ『家族を想うとき』にしろ、あるいは『ジョーカー』にしろ、格差社会を正面から取り上げた映画が多いですが、その中でもこの『パラサイト』のパンチ力はすご…

『カツベン!』

この正月に知り合いからチケットをもらったので見に行こうと思ったら、立川は夜遅くの回しかなく、昭島Movixまで行って見てきました。日曜なので観客は15人もいないくらいでけっこう厳しいですね。 監督は周防正行。無声映画の活動弁士を描いたコメディ映画…

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

別にスター・ウォーズのファンというわけではないので見るのが遅れましたが、なんだかんだ言って今まで全部見てきているので(エピソード4と5はTV)、完結編も見ておこうということで見に行ってきました。 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』よりは面白か…

2019年の映画

去年に引き続き映画館で見た映画は13本。立川シネマシティ以外で2本見たというのが去年に比べると進歩と言えるかもしれない。その程度の映画熱ですが、毎年恒例でもあるのでベスト5を紹介します。 1位 『運び屋』 まあ、自分はイーストウッド大好き人間なの…

『家族を想うとき』

ケン・ローチがフランチャイズの宅配ドライバーのリッキーとその家族を描いたドラマ。見る前は邦題がダサいと思いましたが、見終わってみるとこれでいいのかもしれません。見た後にずっしりとしたものを残す社会派ドラマとなっています。 映画はリッキーが宅…

『ジョーカー』

ようやく見てきました。 評判通りホアキン・フェニックスの怪演はさすがで、まずその演技に惹きつけられました。主人公のアーサーのちょっとずれたようなダンスも印象的で、主演の存在感が際立った映画だったと思います。 これだけ公開から時間が経つとだい…

『ホテル・ムンバイ』

タイトルから「『ホテル・ルワンダ』のようなヒューマンドラマなのかな〜?」くらいにしか思っていなかったのですが、TwitterのTLで「傑作!」との声を聞いて見に行ってみたんですけど、確かにこれは面白い!近年でも出色の緊迫感を持った映画です。 題材は2…

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

仕事が急遽休みになったので見てきました。 タランティーノ監督の新作は、1969年に起きたロマン・ポランスキーの妻であり女優でもあったシャロン・テートがカルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件をモチーフにした作品。 主人公のリッ…

『マーウェン』

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『フォレスト・ガンプ』のロバート・ゼメキス監督が、ミニチュアのG.I.ジョーのホーギー大佐と5人のバービー人形がナチス親衛隊と戦うジオラマを作り、それを写真として発表し高い評価を得たマーク・ホーガンキャンプに…

『天気の子』

なかなかいいんじゃないでしょうか。 さすがにエンタメのとしての完成度は『君の名は。』に劣ると思いますが、新海誠作品で「世界か君」かどちらを選ぶとすれば、「君」の一択であってストーリーの大筋は見えるているんですけど、あのラストは力強い。まさに…

『海獣の子供』

五十嵐大介の長編漫画を、松本大洋の『鉄コン筋クリート』などを手がけたSTUDIO 4℃が映画化したもの。 まず、とにかくアニメとしての表現は素晴らしい! 五十嵐大介の線が多くて動かしにくそうなキャラクターを見事に動かしているし、前半に見られるこった構…

『ROMA/ローマ』

『セロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロン監督作品にして、Netflix製作ながら、アカデミー賞の監督賞を受賞した映画。アップリンクの渋谷でやっていると知り、ようやく見てきました。 まず冒頭から特筆すべきなのは撮影の上手さ。『ゼロ・グラビティ…

『バイス』

ブッシュ(子)政権で副大統領を務め、イラク戦争を主導したとも言われるディック・チェイニーを描いた映画。監督は『マネー・ショート』のアダム・マッケイで、チェイニーを演じるのがクリスチャン・ベール、ラムズフェルド役にスティーヴ・カレルと『マネ…

『グリーンブック』

今年のアカデミー賞作品賞受賞作品。生まれも育ちも違う2人が絆を深めるロードームビーのバディものという典型的な作劇なのですが、脚本が非常に良く出来ていて、ストーリー的には予定調和であっても最後まで楽しめます。 ヴィゴ・モーテンセンとマハーシャ…