『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

 『ジョン・ウィック』シリーズは第1作をレンタルで見た記憶しかなくて、今作も「どうしようかな?」と思っていたのですが、日本を舞台にしていて、ハリウッドが描くトンチキな日本の姿が出てくると知って観に行ってきました。

 

 そうしたら、道頓堀のネオンから日本なんだか中国なんだかモンゴルなんだかよくわからない服を着ている真田広之が登場!

 『ウルヴァリン: SAMURAI』、『47RONIN』、『ブレット・トレイン』と、真田広之はこの手の映画の皆勤賞ですね。でも、役としては今回はいい役だったのではないでしょうか。

 

 相撲取りのボディガードにドスと弓矢で武装したボディガードたち、真田広之の娘はなぜかリナ・サワヤマで(全然気づかなかった)、弓矢を持ってくノ一+エルフみたいな感じで大奮闘。

 鎧が展示してある謎の空間とか、屋上から見える「初志貫徹」のネオンとか、何から何まで間違っている感じで、ツボを抑えてます。

 

 ただし、おそらくコロナの影響もあって日本でのロケはあまりできていない感じですかね。ほとんどがセットで、主演のキアヌ・リーブスが実際の大阪で何かをするシーンがないのはちょっと残念ですね。

 

 ちなみに大阪のあとに登場するベルリンも無茶苦茶なので、日本だけがトンチキというわけではないです。

 

 基本的にはジョン・ウィックが襲ってくる敵を殺しまくる映画であり、見せ場はやはりアクションということになりますね。

 まず、前半でいいのがジョン・ウィックの古い友人であり、今回は敵として登場する盲目の殺し屋のケイン。冷静に考えれば、「盲目であんな動きできないだろ」ということになるのですが、ところどころで入る盲目の人らしい描写がアクションのアクセントになってます。

 あと、後半の凱旋門ラウンドアバウトで行われるカーアクション+銃撃戦+肉弾戦のシーンはいいですね。これは近年のアクション映画の中でも出色の出来ではないかと思います。

 

 最初っから最後まで日本が舞台というわけではないので、トンチキ成分では『ウルヴァリン: SAMURAI』、『47RONIN』、『ブレット・トレイン』ほどではないですが、その分、アクション映画としてはこの3作よりもずっと良いと思います。