子どもと一緒に見てきましたが、小1の次女はゲラゲラ笑ってましたし、楽しい映画でした。
ピーチ姫はウーパーウーマンでマリオ顔負けの大活躍するので、別に「反ポリコレ」というわけではないのですが、インテリに評価されそうな要素をほぼ入れていないのは清々しくもありますね。
例えば、ピーチとマリオはクッパと戦うための援助を求めにドンキーコングのジャングル王国に行きます。
ここで最近のハリウッド映画なら、エコロジーとかコロニアリズムの要素を入れて、娯楽作の中に「深み」を出そうと工夫しそうですが、本作ではドンキーコングはドンキーコングであって、それで終わりです。
まあ、単純に楽しむために映画を見に来ている人にとって、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の説教てんこ盛りの3時間よりも、単純に楽しんで終わりの1時間半の本作ほうがいいというのはよく理解できます。
よくよく考えると、みなしごのピーチがキノピオたちに拾われて、プリンセスに祭り上げられ、「僕たちかわいいんです」とかいって責任を放棄するキノピオたちに代わって王国を守る「戦う家長」をやらされている設定とかは考えてみればいびつなんですけど、そこも特に深められないままにスルーされていました。
あと、面白かったのはやはり動きの部分で、アメリカのアニメーション脚本はよく寝られているのですがは、動きとしては「トムとジェリー」を延々と踏襲し続けている印象があります。その中で、本作は「トムとジェリー」的なシーンもつくりつつも、当然のようにゲームの動きを取り入れており、そこが面白いと思いました。
世界も完全にゲームの世界であり、その分、例えば『アリータ: バトル・エンジェル』なんかよりも、よりゲームっぽく自由な動きがなされているように感じます。
まあ、ゲームの世界という箱庭的な世界の中の話であるために、想像を超えるシーンみたいなものはなかったですが、ゲームの快楽みたいなものはけっこう再現で切っていたのではないでしょうか。
あと、クッパの歌のシーンが良かった。