安易に環境問題を持ち出しちゃだめ

 今日は高校の剣道の支部大会。段位別で個人戦をやってくれるこの大会はうちの部にとってもチャンスな大会で今年も無段の部で一人が3位に入った。でも、場所が八王子みなみ野にある日本工学院なんだけど駅から遠すぎ。しかも駅からずっと登りだし。

 ちょっと話題になっている新書、橘木俊詔格差社会』を読んで、まあ格差社会について知るための最初の本としては悪くはないと思ったけど、次の記述とかはけっこう問題。

 所得が高くなると、生活のレベルも上がります。一億円の所得を得ている人は、それに見合った生活をすることになるでしょう。その生活を維持するには、高い消費が必要ですし、エネルギー資源もたくさん使わなければなりません。しかし、天然の資源やエネルギー資源には、限度があります。それが、限られた少数の人の生活のために、大量に消費されるということは、社会にとって、さらに言えば人類にとってマイナスにもなりえるのです。(132p)

 こういうことを言い出すと、「結局みんなが貧しくなればいいのか?」って言う話になっちゃうし、だいたい、日本人全体が世界的に見れば資源やエネルギーを使いすぎな訳で、橘木氏は世界全体の格差を問題にしなければならないでしょ。先進国の存在は人類の存在にとってマイナスだって。
 だいたいここまで話を広げれば、エネルギーや資源を大量消費する先進国で子どもを産むことや生きていること事態が罪なわけで。
 環境問題のある意味での恐ろしさというのは、自由主義の「他人に迷惑かけなければ何をしてもよい」という原則に対して、「お前の存在自体が迷惑だ」と言えるところにあるわけで、こういった安易な環境問題の持ち出しには鈍感と思わざるを得ません。

格差社会―何が問題なのか
橘木 俊詔
4004310334


晩ご飯は牛コンソメシチュー