2021年ベストアルバム

 今年もたいして枚数は聴けなかったわけですが、そんな中でも比較的よいアルバムを引き当てることができたのではないかと。

 特に上位に上げる3枚はどれもよかったです。チャットモンチーとふくろうずがいなくなってからピンとくるものがなかった邦楽シーンに現れた崎山蒼志、圧倒的にかっこいいUK女性ラッパーのLittle Simz、前から好きだったけど今作でさらに一皮むけた印象のあるOh Wonderとどれもよかったです。

 というわけで今年はアルバム5枚と、ミニアルバム1枚の計6枚で。

 

1位 崎山蒼志 / find fuse in youth

 

 

 すごいギターテクと少しズレたような歌、でも、ギターの生み出すグルーヴ感でグイグイ引っ張っていくというなかなかないタイプ。少し向井秀徳を思い起こさせるところはあるのですが、向井秀徳よりもメロディアスであり、メロディの引き出しも多いのではないかと。今後も期待したいです。

 


www.youtube.com

 

 

2位 Little Simz / Sometimes I Might Be Introvert

 

 

 とりあえずオープニングナンバーの"Introvert"を聴いたほしいのですが、これはかっこいいですね。かっこいいとしかいいようがない。

 女性ラッパーに関しては今まであんまり耳に入ってこなかったので、他のラッパーとの比較とかそういったものはわからないのですが、この"Introvert"以外の曲もトラックが非常にいい感じで、リズムだけでなく細かい音の付け方も含めてオシャレな感じです。近年のHiphopのアルバムの中でも相応かっこいい1枚だと思います。

 


www.youtube.com

 

 

3位 Oh Wonder / 22 Break

 

 

 ロンドンのエレクトロポップ・デュオのOh Wonderの4枚目のアルバム。Oh Wonderは2ndから聴いていてずっといいなと思っていましたが、このアルバムで一段と化けた感じですね。

 出だしは、今までのOh Wonderらしいポップミュージックなのですが、3曲目の"22 Break"からは一転してヒリヒリするような感じで、今までのOh Wonderのイメージを一気に塗り替えます。そして、後半では明るさを感じさせてフィニッシュという構成が素晴らしいアルバム・

 


www.youtube.com

 

 

4位 The Antlers / Green to Gold

 

 

 The Antlersはニューヨークのブルックリン出身のインディー・ロックバンド。2006年デビューで、これがおそらく6枚目のアルバム。

 派手さはないものの、じわじわと盛り上げてくるような曲が得意なバンドなのですが、今作でも静かに、そして同じメロディをループさせながらじわじわときますね。

 あまりスケール感を追求せずに、一定の空間を静かに満たしていくような感じが、このThe Antlersの特徴で、今作ではそれが非常にいい形で出ています。

 

 

5位 橋本絵莉子 / 日記を燃やして

 

 

 チャットモンチー橋本絵莉子のソロアルバム。以前にも波多野裕文と組んだ「橋本絵莉子波多野裕文」はありましたけど、こちらは完全なソロアルバム。

 「橋本絵莉子波多野裕文」は楽曲が基本的に波多野裕文だったので、チャットモンチーとは違う世界でしたが、こちらは基本的に橋本絵莉子が作曲しているようでチャットモンチーに通じる感じです。

 ただ、歌詞はやはり以前とはちょっと違っていて、毒舌というのではないけど、けっこうドキッとするようなフレーズもあって、そこが本作の魅力でもあります。

 

 

おまけ AJICO / 接続

 

 

 ミニアルバムなので番外となりますが、これも良かった。最近の浅井健一のしごとに関しては追いかけるのをやめてしまっていたのですが、このUAと再びタッグをくんだAJICOの作品は安易な方に流れていない感じで良かったです。TOKIEと椎野恭一というリズム隊ももちろん良い。

 

 

 次点はRoyal Blood / Typhoonsですかね。

 最初にもたいした枚数しか聴けてないのに、音楽に関してはなんとなく満足できた1年でした。