クローズアップ現代を見て民主のバラマキ案を支持したくなった

 今日のクローズアップ現代は「”氷河期世代”中国で再挑戦」というタイトルで、就職に失敗しフリーターなどをしていた人々が正社員になるチャンスを求めて中国で働くって内容だったんだけど、これはせつなすぎる…。
 その中国でやるって言う仕事は日本向けのコールセンターで、KDDIかなんかのセールス電話を日本の顧客相手に欠けるってもので、時給は300円!
 正直、日本でフリーターやっていた方がぜんぜんいい待遇なんですが、彼らは「正社員になりたい!」ってことで,そのために「中国語ができれば正社員になれるんじゃないか?」って思ってるわけです。実際は、日本人相手のコールセンターの仕事なので、仕事を続けていれば中国語がしゃべれるようになるってものでもないんだけど、雇う側もそういう事情を知りつつ、彼らの「夢」を利用してそれを食い物にしているわけ。

 ここまでくると、「そこまで正社員にこだわらなくても…」とも思うのですが、、世の中、仕事に生き甲斐を見いださないといけないような雰囲気ですし、今の日本だと、家族をつくるには正社員にならないと無理なんですよね。
 
 別に一生1人でもかまわないって覚悟があれば、非正規雇用でも何とかなると思いますけど、結婚したり子どもを作ろうとすると話は別。フリーターの身分で子どもを養うってのは相当厳しいですよね。

 そこで、フリーターを正社員にさせるためのいろいろな政策が考えられているわけですが、フリーターの教育とか研修とかって、結局、中国語を習得しようとする人々と同じように「夢」だけ見させて、それで終わりってことになりかねない。
 それなら非正規雇用でも暮らせる、家族のもてる社会を社会をつくる方がよいのかもしれません。


 そんな中で、今日出てきたのが、民主党の「子供手当法案」。
http://www.asahi.com/politics/update/1003/TKY200710030343.html

民主「子供手当法案」固まる 一人に月2万6千円支給

2007年10月04日10時06分

 民主党参院選マニフェスト政権公約)の目玉の一つで、今国会への提出をめざす「子ども手当法案(仮称)」の概要が3日わかった。中学校修了までの子ども一人につき、国が月2万6000円を支給することが柱で、親の所得制限や国籍要件は設けない。財源として5兆8000億円が必要と試算した。

 3日の同党「次の内閣」で大筋で了承され、今月中旬までに法案化する。法案は「子どもの成長および発達」を目的としている。支給額は、子どもに食費や教育費などで月約2万5000円かかるという各種調査の試算をもとに設定した。

 現行の児童手当は、国と地方、事業主らが負担する。3歳未満は月1万円、小学校修了までは第2子までが月5000円、第3子から月1万円で、会社員世帯(親子4人)であれば年収860万円未満など所得制限もある。

 タイトルにあるように、クローズアップ現代を見て児童手当の増額を支持するようになったわけではなくて、前から出生率の上昇には児童手当の思い切った増額しかないと思ってたのですが、番組を見たあとだと、改めて児童手当の増額に魅力を感じます。
 
 バラマキと言えばバラマキですが、児童手当の増額によって、今までの 生活の安定→結婚→子ども という流れを 結婚→子ども→生活の安定という流れに帰ることができます。
 つまり、フリーターであっても、結婚して子どもができれば何とかなるという形になるのです。
 そのためには、民主党案とは違ってある程度の所得制限を設けて(だいたい現在のレベルでいいと思う)、その代わりに月々の額をもう少し増やした方がいいと思いますが、これと民主党最低賃金時給1000円の組合わせで、夫が週に40時間のバイト、妻が15時間くらいのバイトでもなんとかなるようなシステムができれば、非正規雇用であってもなんとかなるかもしれません。

 民主党の農家へのバラマキなんかは新たな既得権を生むだけなので絶対反対ですが、出生率の上昇と、いわゆるロストジェネレーションの問題の解決には、児童手当の大盤振る舞いが有効なのかもしれません。


晩ご飯はチンジャオロースと冷奴