iTMS50円祭り!『SAYURI』

 今日は昼にでも『SAYURI』を見に行こうと思っていたんだけど、iTunes Music Store見てたら、気になっていたAntony & The Johnsons/I Am a Bird Nowが50円!!50円ですよ!なんかの間違いかと思ったけど、そういえばむかし50円祭りがあったなって思ってさっそく購入。
 さらにいろいろ見てみたら洋楽を中心に大量の50円アルバムが!で、まずはむかし一瞬買おうかと思ったThe Pearlfishers/Sky Meadowsを購入。さらにいろいろ見てたら、今年Morr MusicからアルバムをリリースしたTar Warterの以前のアルバムなんかも発見。2枚購入しました。
 ちなみにまだ(12/19/0:05現在)50円のままみたい。他にもドイツのエレクトロニカとかは大量にあるみたい。

 で、ちょっと遅くなっちゃって夕方近くになって『SAYURI』を見に新宿へ。日曜の夕方ということもあって映画館はけっこう混んでた。
 ある種の「とんでもないニッポン」をちょっと期待しながら見に行ったんだけど、かなりふつう。『ラスト・サムライ』以上に、というかそれよりもぜんぜんふつうの日本。日本語と英語が変に混じっていたり、最初のシーンでの京都の町とかチャン・ツィーの踊りがちょっと中国っぽいっていうのはあるんだけど、それ以外はほぼ違和感なし。
 だいたいストーリー的に、不幸な子ども時代(奉公先でいびられる)→成功→戦争によって一変する運命って流れは、ほとんどNHKの朝の連ドラ。もちろん芸者の話なんで、連ドラではできない話なんだけどストーリー的にはかなり王道だと思う。
 監督のロブ・マーシャルはそれなりにオリエント趣味を出してはいるけど、例えば『HERO』や『LOVERS』のチャン・イーモウなんかに比べると、はるかに抑えめ。それなりに日本的な景色を美しくとって入るんだけど、日本趣味を前面に押し出すことで話が停滞したりはしない。この辺はたけしの映画とも違うところ(このあたり実はアジア人のほうがオリエント趣味にとらわれているんだと思う)。
 チャン・ツィーはやっぱりきれいだし、品がある。こういう映画ってどうしても「ゲイシャ」の「ハーレム的世界」を欧米の観客が期待しちゃって、そういうシーンを入れようとして下品になりがちだと思うんだけど、この映画は役者に品があるし、監督もすごく上品にとってる。コン・リーなんかも意地悪な役で出てるんだけど(日本に映画だったらこのあたりをかたせ梨乃がやっちゃうところ)、コン・リーも品がある。芸者の映画でここまで品が維持できてるってのは役者と監督の力だと思う。
 まあ、非常にオーソドックスな話で「傑作」とかいうんじゃないし、日本人からは批判もあがるんだろうけど、いまの日本映画では撮れないレベルの映画であることは確か。「日本(映画界)が嫉妬する(というよりも妬んでくさす)Japan」と言えるかも。

晩ご飯はコロッケとキュウイ