RADWIMPSについて

 00年代デビューの日本のバンドで総合的な面で評価できるのはチャットモンチーとこのRADWIMPSなんじゃないのか、というのが僕の持論で、今月はその2つのバンドがつづけてアルバムをリリースしました。
 比較的、音楽ファンにもウケが良さそうなチャットモンチーに比べると、RADWIMPSにはアレルギー的な嫌悪をもたれる方が多いと思うのですが、日本のバンドの男性ヴォーカルの中ではRADWIMPS野田洋次郎は抜群に上手いと思うし(ファルセットでこれだけ声の出るも日本人ってそんなにいないでしょ)、リズム隊もかなり予想以上にしっかりしているし、音楽的にもそれなりに難しいことにチャレンジしているし。
 

 ただ、声と歌詞がイヤな人はイヤですかね?
 まあ、声は仕方がないですが、歌詞は軽薄っぽくみえて意外に生真面目で理屈っぽいので、ちゃんと聴けばいいと思う人もいるんじゃないかと。
 理屈っぽい歌詞がダメな人はダメかもしれませんが、この理屈っぽい歌詞ってのは最近の日本のバンドの特徴ですよね。
 ミスチルの"GIFT"とかもすごく理屈っぽいし、バンプ・オブ・チキンなんかも理屈っぽい。Dragon Ashなんかもそういえば理屈っぽかった。
 だから上記のバンドが好きな人なんかにとっては、RADWIMPSの歌詞も同じようなもんじゃないかな、と個人的には思うんですがどうでしょう。
 

 で、今回のアルバム「アルトコロニーの定理」ですが、音楽的には3rd、4thの路線を引き継いでいて大きな変化はない。中盤がちょっと弱い気がするけど、前半と後半がいいのでアルバムとしてはけっこう聴ける、というのがとりあえずの印象です。
 あと、評価したいのは税込み2800円だってこと。
 邦楽アルバムが売れない原因の半分くらいが値段じゃないの?と思っている身としては、この値段は今後の日本のミュージックシーンとかを考えた上でも圧倒的に正しい!
 DVDとか特典とかデジパックとかするなら100円でも値段を下げろ!と。
 そうしないと日本の音楽シーンは衰退していく一方だと思うよ。


アルトコロニーの定理
RADWIMPS
B001P7VEMK