北田暁大『<意味>への抗い』読了

 今日はNHKで紅白名場面集やってたけど、全然名場面がないじゃん。一応、名場面と呼べるのは森進一と五木ひろし森昌子くらいか。だいたい武田鉄也なんかやるなっつーの。あと、渡哲也は歌手としては石原裕次郎より全然ダメだね。当然だけど。 
 というわけで期待はずれだった紅白特集ですが、iTunes Music Store関係でうれしいニュースが一つ。ついにビクターが参加するみたい。「12月21日より」ってことだから明日から。くるりが来るみたいなんで、ご祝儀で持ってない曲でも買おうかな。
 http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0512/20/news074.html

 北田暁大『<意味>への抗い』を読了。メディア関係の論文を集めたものなんだけど、面白くもあるがちょっと消化不良な面もある。無声映画からトーキーへの移り変わりにおける観客のあり方を論じた論文とかはその通りなんだと思うし、リアリティ・テレビの分析なんかも面白いんだけど、もうちょっと現在のメディアを斬ってほしかった。
 「ポピュラー音楽にとって歌詞とは何か」という論文なんて、切り口としてはすごく面白いと思うんだけど、「音楽評論について反省しましょう」的なレベルで終わっちゃってる。ここで、具体的な作品の歌詞分析(あるいは歌詞だけでない楽曲分析)をしていたら、その切り口が生きてくると思うんですけどね。
 宮台真司の『サブカルチャー神話解体』が面白かったのは、理論とともにその理論でもってあらゆるサブカルを斬って見せたからだと思うんだけど、そういった宮台真司の仕事と比べると物足りなさは残る。

“意味”への抗い―メディエーションの文化政治学
北田 暁大
4796702563


晩ご飯は豚ヒレコンソメシチュー