『ラストデイズ』、The Sicksライブ

 今日は卒業生のライブがあるんで渋谷に行ってライブの前に『ラストデイズ』見てきた。
 『ラストデイズ』はガス・ヴァン・サントニルヴァーナカート・コバーンの死をモデルにというか、それにインスピレーションを受けて撮った映画なんだけど…、微妙。
 まず、前半は散漫すぎて正直眠い。同じガス・ヴァン・サントの『エレファント』はコロン場員高校の銃乱射事件をモチーフに、核心は描かれないものの事件の周辺をなぞるように撮っていてそれなりに面白かったんだけど、今回はカート・コバーン役とも言える主人のブレイクに焦点を当てているため、周辺から核心を浮かび上がらせるという手法がとれない。かといってブレイクの内面を撮るわけでもない。ブレイクのみを撮るのかと思えば、途中からはいっしょに暮らしている?仲間みたいの描かれる、といった具合で、いまいち映画の手法がはっきりしてない。ラストもブレイクが死んで、その体から魂が抜ける?みたいな美しいシーンがあるんだけど、そこで切らないで蛇足的なシーンが続く。カート・コバーンのイメージというか伝説とうかに頼りすぎているのかな。
 ただ、映画の中でつかわれる音楽は素晴らしくよい。ソニック・ユースのサーストン・ムーアが音楽を担当しているだけのことはある。映画の中盤でブレイクが楽器をいじりながらそれがセッションのように重なっていくシーンは眠気がとんだし、主演のマイケル・ピットが弾き語りで歌う歌も素晴らしい。マイケル・ピットのオリジナルの曲らしいんだけど、この曲を歌うシーンは非常によいね。

 そのあと渋谷の屋根裏で卒業生がギターを担当しているThe Sicksライブを見に行く。ジャンルはいわゆるギターロックで、ボーカルの声はちょっとだけバンプ・オブ・チキンに似てる。
 ただ、普通のギターロックとは微妙に違って、イントロの入り方とか途中でのドラムのリズムの取り方とか、かなり凝ったつくりになってて、曲の展開が面白いです。ギターロックにありがちなのっぺりとした展開になってない。
 CDももらちゃったんで宣伝しておきますが、下のアドレスがバンドのサイト。
http://www.tosp.co.jp/i.asp?I=sicksizm