羊文学 / our hope

 アニメの『平家物語』のテーマ曲"光るとき"が非常に良かったので、アルバムも買ってみましたが、まず、"光るとき"は非常に良いですね。

 アルバムだともう少しギターのザラザラした感じが目立つアレンジなのですが、それを含めていいと思いますし、ボーカル&ギターの塩塚モエカの高いところに行ったときの声もいいですね。

 邦楽だと今年のベストソングかもしれません。

 


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 アルバム全体を通じても、1曲目の"hopi"とラストの"予感"のギターを中心に据えて、それを聴かせる構成はいいですし、曲調としてもバラエティに飛んでいると思います。

 例えば、4曲目の"電波の街"では浮遊したような感じがありますし、つづく5曲目の"金色"では全編を通してガシガシした感じのギターで、同じギターロックの中でも変化があります。

 また、ボーカルの表現力もなかなかあって、7曲目の"くだらない"ではウィスパーボイスから始まって伸びのあるところまで見せています。

 

 9曲目の"ワンダー"はスケール感を感じさせますし、日本の男性ギターロックバンドにありがちなボーカルがギターに埋没してしまうということがないです。

 10曲目の"OOPARTS"も疾走感のある曲で、アルバムとしては後半が強いと思いますが、ただ11曲目の"マヨイガ"は、ややアニメ映画のエンディングを飾るために(映画は未見ですが)、歌詞もアレンジもややそれっぽい感じに引っ張られた印象もあります。ここがもう少し尖っていると言うことなかったですね。