The Magic Gang/The Magic Gang

 まずは下のジャケ写を見て欲しいのですが、本当に冴えない。「高校の卒業アルバムから冴えない男子を4人選んできました」という感じです。
 そんな冴えないジャケ写がインパクト大なこのアルバムは、イギリスのブライトン出身の4人組The Magic Gangの1stアルバム。非常にオーソドックスなロックなのですが、メロディセンスなどに光るものがあります。


 ここ最近の新人ロックバンドだと、あえてローファイ、またはあえて80年代っぽくシンセを入れてみたり、あるいはダンス音楽っぽくしてみたり、何がしか変化をつけようとしてるものが多いですが、これはかなりの直球。
 ギター2本に、ベース、ドラムといういたってオーソドックスな編成で、演奏はそれほど上手くは感じません。何か、凝ったリズムだとかかっこいいギターソロとかもありません。
 それでも、アルバム通して特に飽きずに聴けるのがこのバンドの良さでしょう。基本的に前半はミドルテンポのナンバーが続くのですが、メロディの良さとドラム以外のメンバー3人のボーカルをとるというスタイルによって、単調さを感じさせません。ずば抜けていい声をしている人がいるわけではないのですが、この3人のボーカルというのがこのバンドの肝なのかもしれません。


 やはり、冴えないジャケから想像できるように、もう少しボーカルやギターに色気っぽいものがあるとさらによいのでしょうが、とりあえず悪くないアルバムだと思います。



THE MAGIC GANG
MAGIC GANG
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