グレッグ・イーガン『ディアスポラ』読了

 一応、昨日民主党の代表に決まった小沢一郎についてちょっと。
 まあ、基本的に期待できないと思います。まず、今までの自民、新生、新進、自由党時代などの言動から見て彼の言うことは「改革」と「政権交代」のみであって、小泉首相より遥かに中身がない。だいたい、民主のマニフェストの目玉として「高速道路の無料化」を持ってくるあたりのセンスは、ずれているとしか言いようがないでしょ。
 小泉首相と対立軸のつくりやすい外交に関しても
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060407-00000095-jij-pol
↑のページで石原慎太郎が「あの人ほど、アメリカの言いなりになった人はいないのではないか」と語ってるように、湾岸戦争時の130億ドル(でしたっけ?)の拠出なんて小泉もびっくりじゃないですか。しかも、旧社会党系の支持を取り付けるための国連待機部隊構想とか、彼の定見のなさってのは、冷静に見れば明らかだと思うんですけどね。

 グレッグ・イーガンディアスポラ』を読了。まさにハードSF。最初の人工知能が生まれる過程からしてかなりの科学的知識をぶちこんである。このへんはデネットとかをちょっと読んだことがあるんで、階層性を持った構造から知性が誕生するってストーリーは追うことが出来たんだけど、後半の高次元の宇宙みたいな話に至っては、さすがに理解できたとは言いがたい。5次元とかいわれたってねぇ。
 でも、そうしたわからない部分はあっても物語に引き込まれ、なおかつある種の感動があるってのがイーガンのすごい所。『宇宙消失』にしろ『順列都市』にしろ、「ほんとかよ!」ってホラ話とも言えるスケールに引き込まれたけど、この『ディアスポラ』もそう。「どこで思いつくんだ?」ってくらいスケールの大きなアイディアに満ちあふれてます。(イーガンを最初に読むのなら、『しあわせの理由』とかの短編集を薦めますけどね)

ディアスポラ
グレッグ・イーガン 山岸 真
4150115311


晩ご飯は豚汁