もう年末ということで、今年をいろいろと振り返る季節になりましたが、まずは今年の映画のベスト5から。
ほんとは、ベスト10と言いたいところですが、たぶん劇場では20本も見ていないと思うので5本くらいが妥当でしょう。
- 1位 『ブロークバック・マウンテン』
ほぼ映画のお手本のようなアン・リーの完璧な画面づくりにヒース・レジャーの素晴らしい演技、そして何よりも同性愛とかそういうものを越えて、人間の「孤独」というものを見事に見せてくれた映画でした。
ブロークバック・マウンテン プレミアム・エディション
ヒース・レジャー アニー・プルー アン・リー
- 2位 『ニュー・ワールド』
テレンス・マリックによる文明批評?「未開状態のアメリカが文明社会と接触してその鮮やかな自然を失っていく」ということと「それでもなおかつ永遠に存在しつづける自然」を言葉ではなくショットで見せようとした映画。墓場のようなイギリスの庭園シーンは圧巻でした。
ニュー・ワールド コレクターズ・エディション
テレンス・マリック コリン・ファレル クリスチャン・ベール
- 3位 『ブラック・ダリア』
まあ、これを3位にあげるのは悪趣味な気もしますが、ホント面白かった!ヒッチコックへのオマージュを捧げつつどこかしらB級っぽい香りを漂わせるブライアン・デ・パルマならではの作品。
- 4位 『ユナイテッド93』
同時多発テロを扱った映画だけど、を徹底的にドキュメンタリータッチに描くことで妙な感傷を排除して見事な映画になっていたと思う。特に、実際に事故当時の管制官たちをそのまま起用した管制室のシーンの緊迫感はすごい!
ユナイテッド93
コリー・ジョンソン ポール・グリーングラス タラ・ヒューゴ
- 5位 『ジャーヘッド』
『アメリカン・ビューティー』のサム・メンデスが湾岸戦争を描いた映画。湾岸戦争ということで戦争ドラマとしては盛り上がりようのないわけで、その代わりに現代の兵士たちのかなしさと滑稽さと下品さと不気味さが描かれています。主人公たちが『地獄の黙示録』見ながら大騒ぎするシーンは歴史に残る!?
ジャーヘッド プレミアム・エディション
ウィリアムス・ブロイルズ・Jr サム・メンデス ジェイク・ギレンホール
次点は『クラッシュ』かな?
クリント・イーストウッドの『父親たちの星条旗』と『硫黄島からの手紙』は評価が難しくてランキングからは外しました。この2本の映画は、良い映画であると同時に戦争映画の限界というものを誠実に示してみせた映画のような気がするんですよね。
晩ご飯は肉がハンバーグのビーフシチュー