Sufjan Stevensライブ

 楽しかった!そしてSufjan Stevensの特質というかがよくわかったライブでした。
 編成は8人ほどで、サックスやホルンなどのホーン隊が3人もいるなかなか豪勢な布陣。それにバンドメンバーがそれぞれいろんな楽器をこなしながら、Sufjan Stevensもギターやピアノやバンジョーを演奏。
 まず、やっぱりSufjan Stevensの声がいい。
 声そのものがいいし、ささやくようにやさしく歌ってもしっかりと歌が聴こえる。PAもよかったのかもしれないですけど、非常にきれいに歌が聴こえてました。
 そして、大人数の編成をフルに活用した凝ったアレンジ。
 アルバムでもさまざまな楽器を非常にうまく使うSufjan Stevensですが、ライブでもその技は冴えている。ホーンを非常に繊細に使うかと思えば、かなり激しく崩すところもあり。なぞのフラフープパフォーマンスなんかも飛び出して、アルバムの世界を再現しながら、ライブの楽しさも充分に堪能させてもらった感じ。
 アルバム「Illinois」の冒頭の3曲、"Concerning The UFO Sighting Near Highland, Illinois"、"The Black Hawk War〜"、"Come On! Feel The Illinoise!"を続けてやった流れは神!

 あと今日改めて思ったのは、Sufjan Stevensは「白い」。最近のバンドはヒップホップとかジャズとかの「黒い」感じを取り入れるバンドが多いですが、Sufjan Stevensの音楽にはそういった要素が皆無。フォークとかカントリーとかあるいはマーチングバンドとか、とにかく白人のルーツミュージックみたいのを最大限に使っている気がする。
 気付いたけど、Sufjan Stevensの音楽には「リズム」がない。
 ドラムもいわゆるブラスバンドのドラムと同じで、なにか一定のリズムを刻んでいるのではなく、曲にアクセントをつけているだけなんですよね。
 でも今日はそれがとっても新鮮でした。

 それと曲の前のMCでけっこう色々しゃべってて面白かったんだけど、それをサックスをやってる日本人のメンバーがいいかげんに訳してたのも面白かった。