このアニメの舞台ともなっている豊洲のユナイテッドシネマで見てきました。
実際、見比べてみると「おー、ここだ」ってのがあって面白いですね。
ただ、映画としてはリアリティを持たせるために今までのストーリーを大幅にスケールダウンしてしまった感じ。
これなら、滝沢くんがわざわざアメリカに行ったり、飯沼の隠し子話とか、No.10の復活とか、ほとんど実はいらなかったんじゃないかと…。
おそらく、TV版が終わるころまでは神山健治はまったく別のストーリーを思い描いていたのでしょう。
もっと荒唐無稽で知っちゃかめっちゃかになるような話を。
ところが、TV版のラストの2万人のニートの知恵で60発のミサイルを撃ち落とすという話は、やはりあまりに荒唐無稽にとられたし、「ニートは何にもしてないじゃん」という批判を受けた。
そこで、ラストにそれなりのリアリティを持たせるために話がスケールダウンして、見ているほうからすると消化不良な感じが残ってしまったということじゃないでしょうか?
ちなみに僕は
- 滝沢がエアキングとして帰国し、みんなから熱狂的に迎えられる。
- それをNo.2にそそのかされたNo.10が撃ち、滝沢は死んだとみんなに思われる。
- No.10は中国人のパスポートを持っていたため、反中・反外国感情が高まる。
- そのナショナリズムの高揚を利用して、No.1の物部は憲法改正や政府の権力の強化を狙う。
- さらにニートたちを動員し、ファシズム的な盛り上がりを演出。
- ところが、滝沢はジュイスを上手く利用して生き延びていて復活!
- ファシズム的ではない別の動員の仕方によって、ニートたちを動かし物部の野望を阻止する。
というような話を想像していたんですが、ずいぶん違いました。ただ、明らかにそれっぽい伏線は張ってあるんですけどね。
個人的には無理に軌道修正する必要はなかったし、軌道修正するなら映画は1本でもよかったような気がします。