NAS / King's Disease

 NASの去年出たアルバム。NASは2012年の「Life Is Good」以来ちゃんと聴いていなかったのですが(2013〜17年はアルバムをリリースしなかった)、今回、けっこういいという話を聞いて聴いてみたらけっこうよかったです。

 

 NASくらいの大物になれば、どんどん豪華に重厚になっていってもおかしくないのですが、今作は何と言っても軽快で気持ちが良くてサラッと終わる。

 タイトルが「King's Disease=王の病気」ということでコロナを受けた重々しいものを想像しましたけど、冒頭の"King's Disease"〜"Car #85 [feat. Charlie Wilson]"〜"Ultra Black [feat. Hit-Boy]"と、最初からテンポよく気持ちよく入っていきます。

 7曲目の"Til The War Is Won  [feat. Lil Durk]"では客演のLil Durkのコーラスもあって少ししんみりさせる感じですが、全体はあくまでもポジティブな印象です。

 

 今作はHit-Boy が全曲のプロデュースを担当しているそうですが、これがハマった感じですね。ヒップホップのアーティストの場合、プロデューサー次第でベテランが一気に勢いを取り戻したりできるのが面白いと思います。

 12曲目の"The Cure"では、大団円感を出しながら、そこからNASのラップを聴かせにくる展開とかも面白いですし、トラックは全体的にいいですね。

 ちなみにノーチェックでしたけど、NASはこのアルバムでグラミー賞も初受賞しています(遅すぎたくらいですが)。

 


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