『風と共に去りぬ』を見て

 学校でちょうど南北戦争のことを教えることになって、それで『風と共に去りぬ』見てみたんだけど、小学校の頃に見たおぼろげな記憶よりも全然強烈な話だった。
 だいたい、アトランタからタラに帰ってきて「もう泣かない、もう飢えない」って誓うあたりで終盤なのかと思ってたら、あそこはまだ半分もいかないところだった。さらに、戦争後はスカーレットがしっかりとした女性になるような印象があったんだけど、それも全然。若い頃以上に自信家だし、無鉄砲だし、さらには「嫌なやつ」。たんに「たくましい」ではすまされない人間だった。
 しかも、また終わり方もすごい。娘が死んで、メラニーが死んで、アシュレーにはふられて、レット・バトラーには逃げられて、間髪入れずに「明日は明日の日が昇る(だっけ?」の有名なセリフ。ものすごい展開で力技のラスト。
 でも、それでも映画が魅力的なのはなんといってもビビアン・リーのおかげ。あれだけ下品なこともやりながら美しさを失わないからこそ、4時間以上のこの映画を見ることができるんですよね。いくら「たくましく生きた女性」とかいっても、主演が泉ピン子だったら....途中で放棄でしょう。
 この映画を見ると、今の日本の映画とかドラマももっと強烈なヒロインを描けばいいのにって、ちょっと思う。大河ドラマの「功名が辻」とかも千代をもっと男勝りの強烈な女性に描いてもいいと思う。仲間由紀恵なら多少ガツガツした役でもそんなにマイナスなイメージは出ないんじゃないかな。

晩ご飯は肉がハンバーグのビーフシチュー