『ブロークバック・マウンテン』

 今日は新宿で『ブロークバック・マウンテン』見てきた。非常に”せつない”映画。そして、その”せつない”ってのは「純愛のせつなさ」ってよりも人生のせつなさ。
 言わずと知れた同性愛の映画で、見る前の印象だと「カウボーイの男同士のタブーに満ちた秘められた純愛」って感じだったんだけど、それよりも見終わったあとに残るのは、ヒース・レジャー演じるイニス・デル・マーって男の孤独に満ちた人生と、ブロークバック・マウンテンでの色あせない美しい思い出。
 幼い頃に両親を亡くし、孤独と貧しさにつきまとわれる男の姿をヒース・レジャーが絶妙に演じている。家族のことを考えて弱のように思い切れない姿、秘密を知ってしまった奥さんとの関係、そして離婚後はなれて暮らす娘とのやりとり、セリフは少ないながらも素晴らしい演技を見せてます。そして、その姿を追うアン・リーの演出も見事。また、ブロークバック・マウンテンの自然の撮り方とかも完璧。アカデミー賞の監督賞もこれなら当然といった感じです。
 『クラッシュ』と同じく、一種のマイノリティーものとも言えるんだけど、受ける印象は全然違う。『クラッシュ』が、人種や民族の壁の中で孤独な人間が愛を求める姿を描いているのに対して、『ブロークバック・マウンテン』はもう一段深い孤独を描いているような気がします。

 で、映画見終わったあと、GAPで服買ったんだけど、試着するときに上着の内ポケットに入れていたiPodを落としてしまった!いまだにウィーンとかガチガチとか言う音を立ててて動かない…。ご臨終かも…。

晩ご飯は野菜炒めとキュウイ