スタニスワフ・レム『砂漠の惑星』読了

 風邪はほぼ治ってきたけど、咳だけがまだ止まんない。
 スタニスワフ・レム『砂漠の惑星』を読了。今年の3月になくなってしまったレムだけど、http://d.hatena.ne.jp/morningrain/20060325で書いたように、レムこそノーベル文学賞をもらうべき人物だったと思う。
 この『砂漠の惑星』も、前半は訳文のせいもあるのか陳腐な惑星探査ものという感じがしてしまうんだけど、後半になればなるほど深くなり、そしてストーリーも想像を超える展開を見せる。
 この『砂漠の惑星』はレムの代表作である『ソラリスの陽のもとで』と同じく、人間とはまったく異なる生命体(?)との出会いを描いたもので、レムの想像力、しかも突飛な想像力ではなく、それなりの科学理論を踏まえた想像力というのが楽しめます。
 一応、ネタを知らないほうが話の筋が楽しめるかな?とも思うので、内容については書きませんが、この小説の原題は『無敵』。何が「無敵」なのか?「無敵」とは強いことなのか?人間は「無敵」なのか?そういった問いかけを含んでいるタイトルです。

砂漠の惑星
スタニスワフ レム Stanislaw Lem 飯田 規和
4150115664


晩ご飯はマグロ丼と温豆腐