Maia Hirasawa/though, I’m just me

 先日のSweden Soundsでのライブが素晴らしかったMaia Hirasawaのデビューアルバム。
 ライブで曲のよさはわかってましたが、CDも期待に違わぬ出来。ちょっとビョークRegina Spektorあたりを思わせる声で、表現力も豊かです。
 曲の特徴としてはポップスでありながらクラシック、特にそれほどスケール感のない室内楽みたいなものの影響が感じられるところ。"Mattis and Maia"や”Gothenburg"なんかはワルツにMaia Hirasawaの伸びやかなヴォーカルがのった作品で非常に気持のよい感じの曲。"You and Me and Everyone We Know"あたりはRegina Spektorあたりが得意そうなピアノのフレーズが印象的な曲。"Parking Lot"の後半の盛り上がっていく感じもいいです。一方で、"And I found this boy"みたいな単純に楽しいポップスもあり、全体的に新人離れした出来だと思います。
 
 あと感じたのは、今年の四月にMaia HirasawaがサポートしたHello Saferideとのちがい。実際の年齢とかはよくわからないけれど、Hello Saferideのほうがガーリーな感じで、Maia Hirasawaはそれに比べると”母性系”という感じ。まあ、この辺は好みもあるでしょうし、今回のMaia Hirasawaのアルバムはかなりいい出来ですが、個人的にはHello Saferideの方が好きですね。この辺はほんと趣味ですけど。

 ちなみに日本盤のボーナストラックにはシュガーベイブの”パレード”のカヴァーが収録されています。


ゾー,アイム・ジャスト・ミー
マヤ・ヒラサワ
B000VOSUES


晩ご飯はおでん